Google ChromeなどのWebブラウザ拡張機能&アプリ「Keepa」を使った、Amazonの価格履歴チェック、価格のトラッキング通知、設定方法について、図解を使って詳しく説明します。
「Keepa」を使いこなすコツは「倉庫」や「New 3rd Party」といった独特の用語の意味をきちんと把握することだと思うので、そのあたりを詳しく&わかりやすく説明します。
Keepaとは?
Keepaとは、Amazonの価格履歴をグラフで確認できて、指定した価格になるとメールなどで通知できるツールです。
Keepaを使うには、次の3種類の方法があります。
- (a) Webブラウザ拡張機能
- (b) アプリ
- (c) 公式サイト
各方法の特徴を比較すると、次のようになります。
方法 | 使用環境 | メリット | デメリット |
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(a) Webブラウザ 拡張機能 |
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(b) アプリ |
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(c) 公式サイト |
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Keepaは基本的にはパソコンの「(a) Webブラウザ拡張機能」で使うことを前提として作られているので、まずは(a)の使い方を覚えてください。
よって(b)や(c)は、(a)が使えないときの補助的に使うことをオススメします。
このページでも、(a)の説明を中心に行っていきます。
(a) Webブラウザ拡張機能
パソコンで使うことを前提としています(Windows / Mac /Linux / ChromeOS)。
使うにあたっては、各種Webブラウザに拡張機能(他に機能拡張やアドオンと呼ぶ場合もあり)をインストールします。
インストール方法は、各ブラウザの一般的な拡張機能のインストール方法と同じなので、ここでは省略します。
Webブラウザ | 対応OS | ダウンロードリンク |
---|---|---|
Google Chrome | ・Windows ・Mac ・Linux ・ChromeOS | Keepa – Amazon Price Tracker, Chromeウェブストア |
Firefox | ・Windows ・Mac ・Linux | Keepa – Amazon Price Tracker, Firefoxアドオン |
Microsoft Edge | ・Windows ・Mac ・Linux ・ChromeOS | Keepa – Amazon Price Tracker, Edgeアドオン |
Safari | ・Mac | Keepa – Amazon Price Tracker, Mac App Store |
Opera | ・Windows ・Mac ・Linux | Keepa – Amazon Price Tracker, Chromeウェブストア |
(b) アプリ
スマホやタブレットで使うことを前提としています。
スマホやタブレットの独自の操作体系となっていますが、内容は「(a) Webブラウザ拡張機能」が元となっていますので、先にそちらの使い方を覚えるとスムーズに使うことができます。
OS | ダウンロードリンク |
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iPhone/iPad | Keepa – Price Tracker App Store |
Android | Keepa – Price Tracker Google Play |
(c) 公式サイト
パソコン・スマホ・タブレットの、いずれかのWebブラウザで使うことを前提としています。
拡張機能等のインストールは不要です。
内容は「(a) Webブラウザ拡張機能」が元となっていますので、先にそちらの使い方を覚えるとスムーズに使うことができます。
① Keepaの画面構成
Keepaの画面の左上には画面切り替え用のタブが付いています。
タブをクリックすることによって、以下のそれぞれの画面に切り替わります。
「価格履歴」
「商品のトラッキング」
「Data」
「Variations」
「設定」
この中で「価格履歴」「商品のトラッキング」「設定」の3つの項目については、Keepaの基本的な操作内容なので、このページで紹介していきます。
この3つの項目をクリックすると、それぞれの説明部分までジャンプできます。
② Keepaの「価格履歴」グラフの見方
Keepaの「価格履歴」のグラフは、表示される項目が多岐にわたっているため、概要がとらえやすいように、次の順番で説明します。
上記の概要を踏まえて、「価格履歴」グラフの見方を説明します。
さらに、実際に「価格履歴」グラフを使ったサンプルを2つ紹介します。
また、ここからの②-a)〜②-c)の説明では、以下のAmazon取り扱い商品のKeepaの画面を使っています。
②-a) グラフの縦軸
「価格履歴」のグラフは、縦軸が価格となっています。
縦軸の価格の目盛りは、データの内容によって自動的に調整されます。
ただし、グラフの右にある「クローズアップビュー」をオン・オフにすると、価格の目盛りが次のように変化します。
- オフ:金額¥0が下限
- オン:表示データの下限金額を元に調整
具体例は、次の2つのグラフの縦軸の価格を見てください。
上のグラフはオフで、金額¥0が下限となっています。
下のグラフはオンで、表示データの下限金額を元に調整されています。
「クローズアップビュー」がオフの状態
「クローズアップビュー」がオンの状態
ここまでは理解できたよ。
「クローズアップビュー」はオンにしておいたほうが、グラフの縦軸の動きがよくわかって見やすいね。
そうだね。
「クローズアップビュー」は、オンをオススメする。
②-b) グラフの横軸
「価格履歴」のグラフは、横軸が時間(期間)となっています。
グラフの右にある「期間」から項目を選ぶと、グラフの横軸で表示される期間が変更できます。
項目は以下の種類がありますが、商品によっては、表示されない項目もあります。
- 1日
- 1週間
- 1ヶ月
- 3ヶ月
- 1年
- 全期間
今回の説明で使っている商品では、「1年」以外の項目が選択できました。
「1日」を選択
「1週間」を選択
「1ヶ月」を選択
「3ヶ月」を選択
「全期間」を選択
また、グラフの横軸の特定の領域をマウスでドラッグすると、その範囲がのみがズームイン表示されます。
以下の動画は、実際にズームイン表示を操作したところです。
ズームイン表示を元に戻す場合は、グラフの中をマウスでダブルクリックします。
ここまでも理解できたよ。
でも、「期間」はどれを選択するのがいいのかなぁ?
あまり期間が短すぎても価格履歴の上がり下がりがつかみにくいから、1年か半年がおすすめかな。
その上で、気になる期間があったら、「ズームイン表示」をするといいんじゃないかな。
②-c) 凡例の区分
「凡例」とは、「価格履歴」グラフの右にある項目のことを指します。
「凡例」の項目は全部で14種類、さらに「凡例」には5つの「属性」があります。
以上をまとめると、次の表になります。
一例ですが、「① Amazon」の「凡例」を見てみると、次の属性が確認できます。
- (A) 新品/中古:新品
- (B) 販売元:Amazon
- (C) 発送元:Amazon
- (D) 送料:含まない
- (E) 中古品の状態:-
No | 凡例の項目 | (A) 新品/中古 | (B) 販売元 | (C) 発送元 | (D) 送料 | (E) 中古品の状態 |
---|---|---|---|---|---|---|
① | Amazon | 新品 | Amazon | Amazon | 含まない | – |
② | 新品 | 新品 | Amazon or 第三者 | Amazon or 第三者 | 含まない | – |
③ | 中古 | 中古 | Amazon or 第三者 | Amazon or 第三者 | 含まない | – |
④ | 売れ筋ランキング 🔓 | |||||
⑤ | 参考価格 | |||||
⑥ | New 3Rd Party 🚚 | 新品 | 第三者 | 第三者 | 含む 🚚 | – |
⑦ | タイムセール | 新品 | Amazon or 第三者 | Amazon | 含まない | – |
⑧ | 倉庫 | 中古 | Amazon | Amazon | 含まない | ほぼ新品 or 非常に良い or 良い or 可 |
⑨ | Amazonによる発送 | 新品 | 第三者 | Amazon | 含まない | – |
⑩ | Buy Box 🚚 🔓 | |||||
⑪ | 中古品 – ほぼ新品 🚚 | 中古 | Amazon or 第三者 | Amazon or 第三者 | 含む 🚚 | ほぼ新品 |
⑫ | 中古品 – 非常に良い 🚚 | 中古 | Amazon or 第三者 | Amazon or 第三者 | 含む 🚚 | 非常に良い |
⑬ | 中古品 – 良い 🚚 | 中古 | Amazon or 第三者 | Amazon or 第三者 | 含む 🚚 | 良い |
⑭ | 中古品 – 可 🚚 | 中古 | Amazon or 第三者 | Amazon or 第三者 | 含む 🚚 | 可 |
それぞれの「凡例」の属性を元に区分すると、次のようなマトリクス表になります。
以下のマトリクス表はKeepaのグラフを操作するときに参考になるので、印刷して手元に置いておくことをオススメします。(マトリクス表をダウンロード)
「② 新品」には、次を含みます。
- 「① Amazon」
- 「⑥ New 3rd Party」から送料を除いた本体
- 「⑦ タイムセール」
- 「⑨ Amazonによる配達」
「③ 中古」には、次を含みます。
- 「⑧ 倉庫」
- 「⑪ 中古品 – ほぼ新品」から送料を除いた本体
- 「⑫ 中古品 – 非常に良い」から送料を除いた本体
- 「⑬ 中古品 – 良い」から送料を除いた本体
- 「⑭ 中古品 – 可」から送料を除いた本体
②-d) グラフの見方
まずは、グラフ全体についての操作について説明します。
「価格履歴」のグラフでは、デフォルトでは複数の「凡例」が表示されています。
右に表示された「凡例」の特定の項目にマウスカーソルを移動すると、その項目だけがグラフ内で強調表示されます。
以下のグラフでは、「Amazon」にカーソル移動した結果、その「凡例」がグラフ内で強調表示されています。
グラフの右下にある「統計」にマウスカーソルを移動すると、「Amazon」「新品」「中古」の「凡例」の価格統計の概略が表示されます。
具体的なグラフの操作をする前に、この部分で大まかな相場価格をつかむことができます。
ここからは、グラフの詳細な内容についての説明になります
グラフの右には、いくつかの「凡例」が表示されています。
さらに、それぞれの項目をクリックすると、オンオフ表示が切り替えられます。
以下のグラフでは、「中古」「倉庫」「中古品 – ほぼ新品」「中古品 – 可」だけがオンで、他の「凡例」は全てオフに設定されています。
グラフ内の直線・丸・三角・四角などの部分にマウスカーソルを移動すると、その部分のデータが表示されます。
さらに、そのカーソルの部分をクリックすると、詳細なデータが表示されます。
②-e) サンプル1) Amazon販売・発送の新品を探す
Amazonで以下のWEBカメラを探しているんだけど、仕事で使うものなので、Amazonが販売・発送する新品を探してみたい。
なので、第三者が販売するものは除外したい。
下の図のように、Keepaの価格履歴はデフォルトの状態ではごちゃごちゃしているので、凡例の中から「Amazon」だけを表示させて、あとの凡例はオフにしておけばいいのかな?
「タイムセール」をオフにするかどうか迷ったけど、販売者がAmazonと第三者の両方の場合があるから、オフにすればいいかな?
以下の図では、「Amazon」だけ表示させて、他の凡例をオフにしてみたよ。
このグラフを見ると、底値が¥6,000あたりってことがわかったよ!
よくできました!
ちょっと迷っていた「タイムセール」の扱いだけど、タイムセールじゃないときでもタイムセールよりも低い値段がつく時があるし、「タイムセール」は販売者がAmazonてよりは第三者のセールの意味合いが強い。
だから、Amazon販売の新品に限定する場合は、「タイムセール」の凡例はオフにするべきだよ。
了解です!
②-f) サンプル2) 中古品を探す
Amazonで以下の本を探しているんだけど、新品は高いから中古本を探してみたい。
下の図のように、Keepaで価格履歴のグラフを見たけど、ごちゃごちゃしてよくわからない!
わかりやすく中古本の価格履歴を見る方法はないの?
それじゃあグラフを見やすくするために、中古に関係ある凡例だけ表示してみよう。
やり方は、グラフの右の凡例から、次の凡例以外をクリックして非表示にして欲しい。
- 中古
- 倉庫
- 中古品 – ほぼ新品
- 中古品 – 非常に良い
- 中古品 – 良い
- 中古品 – 可
ちなみに、「倉庫」ってのは「Amazonアウトレット」で扱う中古品のことをいうよ。
以下のグラフは、操作をした後の表示だよ。
お!
ぐっと見やすくなったね。
以下の図では、グラフの中にマウスカーソルを持っていって、凡例のそれぞれの価格を表示してみたよ。
以下の図は、マウスカーソルのあたりの拡大図です。
上のグラフを見て疑問があるんだけど。
「中古」は、「倉庫」「中古品 – ほぼ新品」「中古品 – 非常に良い」「中古品 – 良い」のすべてを含むと思っている。
でも、「中古」の最低価格¥1,900に該当する価格が、「倉庫」「中古品 – ほぼ新品」「中古品 – 非常に良い」「中古品 – 良い」のどこにもないのはどうして?
それは、「中古」と「倉庫」は送料を含まないけど、「中古品 – ほぼ新品」「中古品 – 非常に良い」「中古品 – 良い」は送料を含むからなんだよ。
グラフをよく見ると、トラックのアイコン🚚が表示されてるよね?
これは、送料を含むことを表示しているんだ。
ホントだ!
「中古」と「倉庫」にはトラックのアイコンが付いてないけど、他には付いているね!
今回見ている商品の価格表示は、次のようになっている。
ここでもう一回、価格履歴のグラフを見てみるよ。
そうか〜
「中古」で¥1,900てあるから、どの商品かと思ってたけど、「中古品 – 良い」の¥1,900 + 送料350になるのか〜
中古品を探すときは、凡例の「中古」だけでなく、「中古品 – ほぼ新品」「中古品 – 非常に良い」「中古品 – 良い」とかも見ないと、送料込みがわからないところが落とし穴だね!
中古品は商品の価格は安くても、送料を含むと高くなる場合もあるから注意だね。
よくわかりました!
③ Keepaの「商品のトラッキング」の使い方
Keepaの「商品のトラッキング」で何ができるかというと、特定の商品について、あらかじめ設定した価格以下になると、メールなどで通知することができます。
「商品のトラッキング」には3つの画面のモードがありますが、このページではよく使う「Basic」の使い方について説明します。
「Basic」
「Advanced」
ここからは、Basicモードの使い方の説明です。
Basicモードでは、価格を入力する領域が3ヶ所、「Amazon」「新品」「中古」があります。
この3つのうちいずれか1つ、または2つ、または3つともの価格をトラッキング通知するかを決めておきます。
トラッキング通知したい価格の領域をマウスでクリックします。
クリックすると、現在価格や○○%引きの価格や過去最低価格が表示されるので、それらをクリックして選択入力するか、領域に直接キーボードで数字を入力します。
以下の図では「Amazon」の領域をクリックした結果を表示していますが、「新品」「中古」も同様に操作できます。
以下の図では、サンプルとして「Amazon」と「新品」の2つの領域に数字を入力してみました。
「トラッキング対象」という部分で、価格のトラッキング通知を続ける期間を選択します。
例えば、「2年」を選択すると、設定してから2年間は定期的にトラッキング通知が行われます。
選択できる期間は、「2週」「1月」「3月」「6月」「1年」「2年」「3年」「10年」があります。
「トラッキング対象」の期間を選択したら、ボタン「トラッキング開始」をクリックします。
画面が切り替わって、アラートの通知チャンネルなどの設定画面が表示されます。
複数の通知チャンネルがありますが、通常は一番上の「メールアドレス」だけをオンに設定しておけばよいでしょう。
また、「一度通知されたアラートを再度有効にするまでの期間」をオンに設定すると、設定した日数が経過後にアラートが再通知されます。
以下の図で矢印が指し示している「トラッキング商品を管理する」か「トラッキングの概要」の文字をクリックすると、トラッキングに登録されている商品が表示できるので、確認のためにクリックしてください。
Keepaの公式サイトが開いて、登録済みのトラッキング対象商品の一覧が表示されます。
トラッキングの条件を変更する場合は、以下の図で矢印が指し示している商品名をクリックします。
Keepaの拡張機能と同じような画面が表示されるので、画面上部のタブ「商品のトラッキング」をクリックします。
画面が切り替わって「すでにこの製品をトラッキングしています」と表示されます。
左のボタン「登録済みのトラッキングを変更する」をクリックします。
価格などトラッキング条件を設定する画面が表示されるで、必要に応じて変更してから、最後にボタン「トラッキングを更新」をクリックします。
登録を削除する場合は、以下の図で矢印が指し示している「削除」をクリックします。
または、タブ「商品のトラッキング」をクリックして表示される画面から、ボタン「この製品のトラッキングを停止する」をクリックします。
メールでアラート通知を設定した場合、設定した価格以下になった場合に次のようなメールが届きます。
④ Keepaの「設定」の使い方
Keepaの「設定」の画面で何ができるかというと、大きく分けて次の3種類の内容があります。
- a) チャートの外観:「価格履歴」のグラフの画面の設定
- b) トラッキングの設定:「商品のトラッキング」の画面の設定
- c) アドオンの設定:Keepaの画面全体の設定
基本的にはデフォルトのままでも良いと思いますが、必要に応じて変更してください。
まとめ
Google ChromeなどのWebブラウザ拡張機能&アプリ「Keepa」を使った、Amazonの価格履歴チェック、価格のトラッキング通知、設定方法についてを紹介してきました。
Keepaを使いこなすコツは、「価格履歴」のグラフで表示される「凡例」の内容を把握することです。
よって、当ページで紹介した「Keepa 凡例のマトリクス表」を何度も繰り返し確認するようにしてください。
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