Parallels Desktop for MacでWindows 11をインストールする方法を紹介します。
MacがアップルシリコンMacかインテルMacか、Parallelsのバージョンが何かによって、インストールができるかどうか、さらにインストール方法が異なりますので、そのあたりも詳しく紹介します。
概要
冒頭でも触れましたが、Parallels Desktop for MacでWindows 11をインストールするためには、「MacがアップリシリコンMacか・インテルMacか」、「Parallelsのバージョンが何か」の組み合わせによって変わってきます。
その組み合わせについて、以下の表にまとめました。
表の中の見出し「①-a) AS + P17」などをクリックすると、それぞれの操作方法の説明までジャンプできます。
Parallels バージョン | ① アップルシリコンMac (AS) | ② インテルMac (Intl) |
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a) Parallels 17 (P17) | ①-a) AS + P17
| ②-a) Intl + P17
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b) Parallels 16 (P16) | ①-b) AS + P16 Parallels 16.5以上に限り、 インストール可能
| ②-b) Intl + P16
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c) Parallels 15と それ以前 (P15) | ①-c) AS + P15
| ②-c) Intl + P15
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Paralles Desktopのバージョンは、メニューバーの「Parallels Desktop」→「Parallels Desktopについて」から確認できます。
裏技だけど、「インストール不可」となっている場合でも、あらかじめ作ってある仮想環境ファイルは起動できる場合があるよ。
たとえば、上の表の「①-a) AS + P 17」でWindows 11の仮想環境ファイルを作って、「①-c) AS + P15」に入れたら起動できたよ。
でも、メーカーのサポート対象OS外の使い方だし、たまたまうまく行っただけかもしれないから、自己責任&参考程度にして!
あと、アップリシリコンMacとインテルMacの仮想環境ファイルは、入れ替えても使えないからね。
① アップルシリコンMac
①-a) Parallels 17
▶ 既にParallels Desktop for Mac 17がインストールされている前提で説明します。
まだインストールしていない場合は、以下のリンク先の記事を参考に、インストールを行ってください。
▶ Parallels Desktop for Macを起動して、「インストールアシスタント」を表示します。
表示方法は2つあって、「コントロールセンター」を使う方法と、「メニューバー」を使う方法があります。
最初に、「コントロールセンター」を使う方法ですが、「コントロールセンター」の右上の+ボタンをクリックして、「インストールアシスタント」を呼び出します。
次に、「メニューバー」を使う方法ですが、メニューバーから「ファイル」 → 「新規…」を選択します。
▶ 「インストールアシスタント – M1チップ搭載のMacについて」の画面が表示されたら、右下のボタン「続行」をクリックします。
▶ 「新規作成」の画面に変わったら、①左のアイコン「MicrosoftからWIndows 11を入手」をクリックしてから、②ボタン「続行」をクリックします。
▶ 「Windows 11のダウンロードとインストール」の画面で、右下のボタン「Windowsのインストール」をクリックします。
▶ 「Windows 11のダウンロード中」の画面が表示されたら、ダウンロード処理が完了するまで待ちます。
▶ ダウンロードが完了したら、「検証中」の表示が出るので、しばらく待ちます。
▶ 「検証中」の画面が消えてWindowsのセットアップ画面が表示されます。
図のように、「macOSのプライバシー設定の制限により”Windows 11”はマイクにアクセスできません。」と表示されたら、とりあえずボタン「OK」をクリックします。
この設定は、あとから変更することが出来ます。
また、マイク以外の機器、たとえばカメラのアクセスについても確認されたら、同様に対応します。
▶ Windowsのセットアップ画面が表示されたら、あとは最後まで自動で処理が進むので、完了まで待ちます。
▶ 「インストールが完了しました」と表示されたら、Windows 11のインストール完了です。
①-b) Parallels 16
Paralles Desktop for Mac 16でWindows 11をインストールするには、次の2つの条件を満たす必要があります。
- Parallelsのバージョンが、16.5以上であること
- マイクロソフトのサイトで、Inside Preview版のVHDXファイルをあらかじめダウンロードしておくこと
Parallelsをまだインストールしていない場合は、以下のページ内の「Parallels Desktop for Mac 16 ダウンロード直リンク」をクリックすると、バージョン16.5以上がダウンロードできます。
すでにバージョン16をインストールしている場合は、メニューバーの「Parallels Desktop」→「更新をチェック…」でバージョンの確認とアップデートが可能です。
以下からは、まず最初にInside Preview版のVHDXファイルをダウンロードして、次にWindows 11をインストールする手順を説明します。
▶ 以下のリンクをクリックして、インサイドプレビューのダウンロードページを開きます。
▶ 図のように「Windows Inside Preview Downloads」のページが開いたら、状況に応じて以下のいずれかをクリックします。
- Windows Inside Programのメンバーの場合:右上の人物のアイコンをクリックしてサインイン
- Windows Inside Programのメンバーではない場合:左のボタン「Learn more」からメンバー登録
どちらかよくわからない場合は、サインインして確認してみてください。
メンバー登録の方法は、詳しい説明は省きますが、「Learn more」のクリック後に表示される画面の「Resister」から行ってください。
以下の図は、ボタン「Learn more」のクリック後に表示される画面です。
ここから登録ができます。
▶ メンバー登録ができていたら、右上の人物のアイコンをクリックしてサインインすると、次のようにサインイン処理の画面が表示されるので、画面の指示に従って進めます。
以下は、パスワード入力画面です。
▶ サインインができたら、画面上部のプルダウンメニューから「Windows Inside Preview」をクリックして、「Windows 11 on ARM Insider Preview」を選択します。
▶ 図のように、Windows 11 on Arm Inside Previewの画面になったら、ボタン「Windows Client ARM64〜」をクリックします。
▶ 図のようにダウンロード先(保存先)を指定する画面が表示されたら、適当な保存場所を指定して、ボタン「保存」をクリックします。
ここでダウンロードされるファイルは「VHDX形式」といって、仮想環境アプリで使われるファイル形式です。
▶ VHDXファイルのサイズは10GBほどあり時間がかかるので、完了するまで待ちます。
▶ VHDXファイルのダウンロードが完了したら、Parallelsの仮想環境ファイルのフォルダに移動します。
フォルダの場所はユーザの環境によって異なりますが、ユーザのホームフォルダの直下に「Parallels」となっている場合が多いです。
ここまでで、VHDXファイルのダウンロードは完了です。
▶ ここからは、Windows 11のインストールです。
Parallels Desktop for Macを起動して、「インストールアシスタント」を表示します。
表示方法は2つあって、「コントロールセンター」を使う方法と、「メニューバー」を使う方法があります。
最初に、「コントロールセンター」を使う方法ですが、「コントロールセンター」の右上の+ボタンをクリックして、「インストールアシスタント」を呼び出します。
次に、「メニューバー」を使う方法ですが、メニューバーから「ファイル」 → 「新規…」を選択します。
▶ 「インストールアシスタント – M1チップ搭載のMacについて」の画面が表示されたら、右下のボタン「続行」をクリックします。
▶ 「新規作成」の画面に変わったら、右下のボタン「続行」をクリックします。
▶ インストールに使うISOやVHDXファイルを指定する画面が表示されます。
一覧の中に、あらかじめダウンロードしておいたVHDXファイルが表示されていたら、それをクリックして選択します。
表示されていなければ、ボタン「手動で選択する」をクリックして選択します。
▶ ここでは、あらかじめダウンロードしておいたVHDXファイルをドラッグ・アンド・ドロップしてみました。
画面表示では「Windows 10」となっていますが、Parallelsの表示上のバグなので、そのままボタン「続行」をクリックします。
▶ 「Windowsの主な用途」が表示されたら、必要に応じて変更してから、ボタン「続行」をクリックします。
▶ 「名前と場所」が表示されたら、必要に応じて変更してから、ボタン「続行」をクリックします。
▶ 「作成中」の画面に変わったら、操作が必要な場合は随時表示されるので、そのまま待ちます。
▶ インストール中に、マイクやカメラのアクセス許可の画面が出ますが、あとから変更ができるので、とりあえずボタン「OK」をクリックして先に進めます。
▶ 「インストールが完了しました」と表示されたら、Windows 11のインストール完了です。
①-c) Parallels 15とそれ以前
Parallels Desktop for Mac 15とそれ以前のバージョンでは、Windows 11をインストールすることはできません。
バージョン16.5や17以上で作成したWindows 11の仮想環境ファイルを起動できる場合もありますが、サポート外なので、自己責任で使うようにしてください。
② インテルMac
②-a) Parallels 17
▶ 既にParallels Desktop for Mac 17がインストールされている前提で説明します。
まだインストールしていない場合は、以下のリンク先の記事を参考に、インストールを行ってください。
▶ さらに、Windows 11のISOファイルか、インストール用DVD/USBメモリが必要です。
ISOファイルは、以下のリンク先の記事を参考にして、マイクロソフトの公式サイトからダウンロードしてください。
ISOファイルのダウンロード先は、どこでも構いません。
一方、DVDやUSBメモリのWindows 11のインストールメディアを使う場合は、Macに挿入した状態にしておいてください。
ここからは、実際にWindows 11をインストールする手順の説明です。
▶ Parallels Desktop for Macを起動して、「インストールアシスタント」を表示します。
表示方法は2つあって、「コントロールセンター」を使う方法と、「メニューバー」を使う方法があります。
最初に、「コントロールセンター」を使う方法ですが、「コントロールセンター」の右上の+ボタンをクリックして、「インストールアシスタント」を呼び出します。
次に、「メニューバー」を使う方法ですが、メニューバーから「ファイル」 → 「新規…」を選択します。
▶ 「インストールアシスタント – 新規作成」の画面が表示されたら、①真ん中のアイコン「DVD/イメージファイルからWindows/その他OSをインストール」をクリックしてから、②右下のボタン「続行」をクリックします。
▶ インストールに使うISOファイルやDVDを指定する画面が表示されます。
一覧の中に、あらかじめダウンロードしておいたISOファイルやDVDが表示されていたら、それをクリックして選択します。
表示されていなければ、ボタン「手動で選択する」をクリックして選択します。
①ISOファイルやDVDの選択が完了したら、②右下のボタン「続行」をクリックします。
▶ 「Windowsライセンスキー」が表示されたら、ライセンスキーがある場合はここで入力します。
とりあえずインストールだけしてみたい場合は、①チェックを外してから、右下のボタン「続行」をクリックします。
▶「Windowsの主な用途」が表示されたら、①必要に応じて設定しますが、よくわからなければ「業務用ツール」を選択します。
その次に、②右下のボタン「続行」をクリックします。
▶ 「名前と場所」が表示されたら適当に設定して、②右下のボタン「続行」をクリックします。
▶ インストール中に、マイクやカメラのアクセス許可の画面が出ますが、あとから変更ができるので、とりあえずボタン「OK」をクリックして先に進めます。
▶ Windowsのセットアップ画面が表示されたら、あとは最後まで自動で処理が進むので、完了まで待ちます。
▶ 「インストールが完了しました」と表示されたら、Windows 11のインストール完了です。
②-b) Parallels 16
Parallels Desktop for Mac 16とそれ以前のバージョンでは、Windows 11をインストールすることはできません。
バージョン17以上で作成したWindows 11の仮想環境ファイルを起動できる場合もありますが、サポート外なので、自己責任で使うようにしてください。
②-c) Parallels 15とそれ以前
Parallels Desktop for Mac 16とそれ以前のバージョンでは、Windows 11をインストールすることはできません。
バージョン17以上で作成したWindows 11の仮想環境ファイルを起動できる場合もありますが、サポート外なので、自己責任で使うようにしてください。
日本語入力の問題点と修正方法について
ParallelsでWindowsをインストールすると、キーボードの文字の割り当てが一部違ったり(@や”など)、かな と 英数 のキーが使えません。
以下の記事では、こういった問題の対処法を説明しています。
まとめ
アップルシリコンMacとインテルMacについて、ParallelsのバージョンごとにWindows 11のインストール方法を説明しました。
アップルシリコンMacは、Parallelsバージョン17ならワンタッチでインストールが可能です。
また、インテルMacはバージョン17でしかインストールできません。
よって、Windows 11を使いたい場合は、Parallels 17以上を使うのが、ほぼ必須と言えます。
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