Webサイト「UUP dump」では何ができるのか、具体的な使い方と合わせて説明します。
何ができるかですが、Windows 11/10のインストール用ISOファイル作成用のスクリプト(プログラム)が入手できます。
Appleシリコン上で「Parallels Desktop」や「VMware Fusion」などの仮想環境アプリを使って、ISOファイルからWindowsをインストールする場合は、WIndows 11のみ使用可能です。
Windows 10をインストールしようとすると、以下のようなブルースクリーンのエラーが出て失敗します。
「UUP dump」とは?
冒頭にも書きましたが、「UUP dump」とはWebサイトの名前で、ここではWindows 11/10のインストール用ISOファイル作成のスクリプトが入手できます。
スクリプトとはプログラムのことで、これをWindowsやMacで実行することにより、インターネット経由でISOファイルをダウンロードすることができます。
なお、Windowsの開発・発売元のマイクロソフトのサイトでは、直接ISOファイルをダウンロードできますが、ここではインテル向けWindowsの最新版(Windows 11)しか入手できません。
対して、「UUP dump」では古いバージョンのWindows(Windows 10)や、Arm向け(M1/M2 Mac用)も入手できます。
以下の図では、「UUP dump」からスクリプトを入手してISOを作成する、操作手順の流れを表示しています。
おおまかには、以下の3つの大きな区分があります。
- ① サイト「UUP dump」からスクリプトのダウンロード(当ページの内容です)
- ② Windowsでスクリプトを実行(該当記事リンク:「uup_download_windows.cmd」の使い方)
- ③ Macでスクリプトを実行(該当記事リンク:「uup_download_macos.sh」の使い方)
②と③のスクリプトの実行はWindowsとMacで異なっていますので、それぞれの操作方法は個別のページで説明しています。
「UUP dump」のスクリプトで作成したISOファイルであっても、Windowsのインストールに失敗する場合があります。
その時には、異なるビルドのスクリプトでやってみるなど、試行錯誤が必要な場合があります。
(参考リンク:「ビルド」とは何か?)
スクリプトの検索
では実際に、「UUP dump」の公式サイトを開いてみましょう。
以下のリンクをクリックしてください。
公式サイトが開いたでしょうか?
画面構成の説明
まずは画面構成の説明をしますので、最初に「どんなことができるか」について、おおまかなイメージをつかんでください。
「UUP dump」では、上の図に表示された①から④の方法でスクリプトを検索して、検索結果からダウンロードができます。
手っ取り早く最新のバージョンのWindowsを入手したい時は③か②を使います。
③は、Windows 11/10全体の中から最新のバージョンが表示されます。
②は、Windows 11/10のそれぞれの中から個々の最新のバージョンが表示されます。(詳しくはそれぞれの説明を参照してください)
「ビルド」とは何か?
「ビルド」とは、プログラムの開発時につけられる管理番号で、ほぼ「バージョン」と同じようなものです。
「バージョン」と違うのは、枝番が付いていてより細かい管理がされています。
具体的に、以下の「バージョン情報」画面を見てください。
項目「バージョン」は「21H2」となっていて、「OSビルド」では「22000.1936」となっています。
「OSビルド」の前半「22000」の部分が変わるのは、「バージョン(ここでは21H2の部分)」が変わるタイミングなので、通常は1年に一回(Windows 10の頃は半年に一回)となっています。
一方、「OSビルド」の後半「1936」の部分が変わるのは、「Windows Update」を行うタイミングなので、ひんぱんに更新されます。(必ずしも毎回変わるわけではありません)
以下に、WIndows 11/10の「バージョン」と「OSビルド」の一覧表を掲載します。
「UUP dump」でスクリプトを検索するときに「ビルド」を入力しますが、その時には「OSビルド」の数字で検索を行います。
Windows 11
バージョン | OSビルド | リリース日 | サポート終了日 |
---|---|---|---|
23H2 | 未定 | 2023年後半 | 24ヶ月 |
22H2 | 22621 | 2022/9/20 | 2024/10/14 |
21H2 | 22000 | 2021/10/5 | 2023/10/10 |
緑:最新版、黄色:サポート中の旧バージョン
Windows 10
バージョン | OSビルド | リリース日 | サポート終了日 |
---|---|---|---|
22H2 | 19045 | 2022/10/18 | 2025/10/14 |
21H2 | 19044 | 2021/11/16 | 2023/6/13 |
21H1 | 19043 | 2021/5/18 | 2022/12/13 |
20H2 | 19042 | 2020/10/20 | 2022/5/10 |
2004 | 19041 | 2020/5/27 | 2021/12/14 |
1909 | 18363 | 2019/11/12 | 2021/5/11 |
1903 | 18362 | 2019/5/21 | 2020/12/8 |
1809 | 17763 | 2018/11/13 | 2020/11/10 |
1803 | 17134 | 2018/4/30 | 2019/11/12 |
1709 | 16299 | 2017/10/17 | 2019/4/9 |
1703 | 15063 | 2017/4/5 | 2018/10/9 |
1607 | 14393 | 2016/8/2 | 2018/4/10 |
1511 | 10586 | 2015/11/10 | 2017/10/10 |
1507 | 10240 | 2015/7/29 | 2017/5/9 |
緑:最新版、黄色:サポート中の旧バージョン、赤:サポート終了
① 直接ビルド番号を指定
以下の図で矢印が指し示している「ビルドを検索…」と表示されている部分に、「ビルド(OSビルド)」の番号を入力して検索します。
または、「22H2」といった「バージョン」でも検索が可能です。
「ビルド(OSビルド)」と「バージョン」については、先の「ビルドとは何か?」の一覧表を参考にしてください。
では実際に、以下では一例として「22H2」を入力して検索してみました。
その結果、以下の図のように288件の検索結果が表示されました。
項目「アーキテクチャ」を参考にしながら、ダウンロードしたいリンクをクリックします。
- x64:インテル向け(普通のWindows PC、インテルMac)
- arm64:Arm向け(Arm Windows PC、AppleシリコンMac)
リンクをクリックした結果、ダウンロードの操作画面が表示されます。
ここから先の操作方法は、以下のリンク先に進んでください。
② プルダウンリストから選択
直接ビルド番号を指定する検索欄の下に幾つかのボタンがあるので、「Windows 11」または「Windows 10」をクリックしてみます。
そうすると、以下の図のようにバージョンがプルダウンリストで表示されるので、クリックすると選択されて検索されます。
Windows 11のプルダウンリスト
Windows 10のプルダウンリスト
では実際に、以下では一例としてWindows 11で「22H2」を選んでみました。
その結果、以下の図のように221件の検索結果が表示されました。
項目「アーキテクチャ」を参考にしながら、ダウンロードしたいリンクをクリックします。
- x64:インテル向け(普通のWindows PC、インテルMac)
- arm64:Arm向け(Arm Windows PC、AppleシリコンMac)
リンクをクリックした結果、ダウンロードの操作画面が表示されます。
ここから先の操作方法は、以下のリンク先に進んでください。
③ 「クイックオプション」の一覧から選択
見出し「クイックオプション」の各ボタンをクリックすると、対象のスクリプトが検索表示されます。
いくつかの「リリースタイプ」がありますが、一般ユーザは「最新の公開ビルド」の行を選んでください。
それ以外は開発者向けのビルドとなっています。
項目「アーキテクチャ」を参考にしながら、ダウンロードしたいボタンをクリックします。
- x64:インテル向け(普通のWindows PC、インテルMac)
- arm64:Arm向け(Arm Windows PC、AppleシリコンMac)
では実際に、以下では一例として「最新の公開ビルド」の行の「arm64」をクリックしてみました。
その結果、以下の図のように1件の検索結果が表示されました。
表示内容を確認してから、ダウンロードしたいリンクをクリックします。
リンクをクリックした結果、ダウンロードの操作画面が表示されます。
ここから先の操作方法は、以下のリンク先に進んでください。
④ 「最近追加されたビルド」の一覧から選択
以下の図で矢印が指し示している、見出し「最近追加されたビルド」から、項目「アーキテクチャ」を参考にしつつ、ダウンロードしたいリンクをクリックします。
- x64:インテル向け(普通のWindows PC、インテルMac)
- arm64:Arm向け(Arm Windows PC、AppleシリコンMac)
では実際に、以下では矢印が指し示しているリンクをクリックしてみました。
リンクをクリックした結果、ダウンロードの操作画面が表示されます。
ここから先の操作方法は、以下のリンク先に進んでください。
スクリプトのダウンロード
前章までで、以下のようなスクリプトのダウンロード操作画面が表示されていると思いますので、そこから先の続きを説明します。
見出し「言語を選択」の部分に現在の言語、おそらく「日本語」と表示されているので、良ければボタン「次へ」をクリックします。
言語を変更したい場合は、プルダウンリストをクリックして変更します。
見出し「エディションを選択」が表示されたら、対象のエディションにチェックを入れます。
インストールするエディションが決まっている場合は、HomeまたはProのどちらかだけにチェックを入れておくと、ISOのダウンロード時間やファイルサイズが節約されます。
両方にチェックを入れておくと、HomeとProのどちらにも対応可能なISOが作成されます。
エディションにチェックを入れたら、ボタン「次へ」をクリックします。
見出し「ダウンロードオプションを選択」が表示されたら、各項目を設定します。
おそらく、図のようにデフォルト設定のままで良いはずです。
- ダウンロード方法:「ダウンロードしてISOに変換」
- 変換オプション:「可能な場合は更新プログラムをISOに統合する(Windowsコンバータのみ)」
各項目を設定したら、ボタン「ダウンロードパッケージを作成」をクリックします。
ボタンをクリックすると、スクリプトのZIPファイルがダウンロードされます。
ZIPファイルはダウンロード後にダブルクリックで展開します。
使用しているOSやブラウザによっては、自動的に展開される場合もあります。
Windows
Mac
ISO作成のスクリプトのダウンロードの説明は以上です。
まとめ
ここから先、ISOファイルの作成方法については、以下の個別のページをご覧ください。
Windows
Mac
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