SidecarはiPadをMacの外部ディスプレイに使用する便利な機能ですが、ランドスケープ表示(ヨコ表示)に固定されてポートレート表示(タテ表示)に変更できないのは不便です。
そこで、Sidecarの時のiPadをポートレート表示に変更する方法を調べたので、やり方をシェアします。
調べた内容の一覧
今回複数のアプリを調べましたが、このページではアプリ「BetterDisplay」の使い方を紹介します。
競合するアプリは「Duet Display」があります。
今回、このアプリを選んだ理由は、個人的にサブスクはあまり好きではないので、買い切り型を選びたかったためです。
また、Appleシリコンに正式対応して比較的新しい点も良いと思いました。
アプリ「BetterDisplay」の14日間の試用期間の間は、このページで説明しているポートレート表示が可能です。
試用期間の経過後は、アプリ購入して「Pro版」にレジストしないとポートレート表示は使えなくなります。
以下は、今回調べたアプリの一覧です。
Mac App Storeから入手可能
アプリ名称 | コスト | SidecarのiPadで ポートレート表示の可否 |
---|---|---|
アプリ「Display Menu」 | 無料または買い切り300円 | |
アプリ「Display Maestro」 | 買い切り1,000円 | |
アプリ「EasyRes」 | 無料 |
各アプリ公式サイトから入手可能
アプリ名称 | コスト | SidecarのiPadで ポートレート表示の可否 |
---|---|---|
アプリ「Duet Display」 | サブスク 4ドル(約650円)から/月 7日間の試用期間あり | |
アプリ「BetterDisplay」 | 買い切り 18ドル(約3,000円) 14日間の試用期間あり |
アプリ「BetterDisplay」の使い方
アプリ入手先とインストール方法
▶︎ 以下のリンクをクリックして、公式サイトを開きます。
▶︎ サイトが開いたら、ボタン「Download app for macOS」をクリックして、アプリをダウンロードします。
▶︎ アプリはdmg形式になっているので、ダウンロード完了したらダブルクリックしてdmgをマウントします。
▶︎ dmgイメージがマウントされたら、表示される通り、アイコン「BetterDisplay.app」をフォルダ「Applications」にドラッグ&ドロップします。
アプリは、これでインストール完了です。
▶︎ インストール完了したら、フォルダ「アプリケーション」内にあるアプリ「BetterDisplay.app」をダブルクリックして起動します。
▶︎ 初回起動時のみ、アクセシビリティの設定変更の画面がいくつか表示されるので、画面の表示される通り操作を進めていきます。
接続設定の作成方法(初回のみ行う)
大まかに、次の3つの設定が必要です。
- 仮想ディスプレイの新規作成
- ポートレート表示の設定
- 回転表示の設定
▶︎ まずは仮想ディスプレイを新規作成します。
メニューバーに表示された「BetterDisplay」のアイコンから、次の①〜③の操作を行います。
- ① メニューバーのディスプレイの形をした「BetterDisplay」のアイコンをクリック
- ② 項目「Create New Dummy」をクリック
- ③ iPad関連の項目をクリック
- 以下の例では、「14.4:10 – iPad Air 2020 – Matches Sidecar Display」を選択しています
- この項目は、iPadの機種によって異なるので、適当なものを選択してください
以下の図は、矢印のあたりの拡大図です。
もしも「Create New Dummy」の項目が表示されていない場合は非表示になっていることがあるので、アイコンの部分をクリックしてみてください。
アイコンがの場合は、メニュー項目が一部非表示となっています。
▶︎ 画面に「Dummy 59:41 was created!」と表示されたら、ボタン「Connect」をクリックします。
59:41の数字の部分は、iPadの機種やアプリの設定方法によって変わります。
▶︎ 次に、ポートレート表示を行うために、以下の設定を行います。
やり方は、メニューバーの「BetterDisplay」のアイコンから、次の①〜②の操作を行います。
- ① メニューバーのディスプレイの形をした「BetterDisplay」のアイコンをクリック
- ② ついさっき作成したダミーディスプレイの名前の見出しの中にある、項目「Portrait Orientation」をクリックして、チェックがついた状態に設定する
▶︎ さらに、いま作成した仮想ディスプレイを回転表示させる設定を行います。
iPadの充電端子を下に向ける場合は90度回転、上に向ける場合は270度回転の設定を行います。
以下のやり方の説明は、USB端子が下の90度回転の設定で行います。
やり方は、メニューバーの「BetterDisplay」のアイコンから、次の①〜③の操作を行います。
- ① メニューバーのディスプレイの形をした「BetterDisplay」のアイコンをクリック
- ② ついさっき作成したダミーディスプレイの名前の見出しの中にある、項目「Steam Dummy」をクリック
- ③ 項目「Rotate Stream by 90°」をクリック
「接続設定の作成方法(初回のみ行う)」の説明は、ここまでです。
次は、実際にポートレート表示してみます。
iPadへポートレート表示を行う
▶︎ 仮想ディスプレイがオンになっているかどうかを確認して、オフになっていたらオンに変更します。
【オンの状態】
【オフの状態】
▶︎ MacとiPadのSidecarの接続を開始します。
まずiPadをタテ向きに設置してから、Sidecarを開始します。
以下は、macOS 13 Venturaの操作画面ですが、macOSのバージョンによっては異なります。
- ① メニューバーのコントロールセンターのアイコンをクリック
- ② 項目「画面ミラーリング」をクリック
- ③ Sidecar接続先のiPadをクリック
▶︎ Sidecarを開始した直後は、iPadがタテ向きの設置されているので、以下の写真のようになっているかと思います。
▶︎ 次に、仮想ディスプレイの内容をiPadにストリーミングします。
やり方は、メニューバーの「BetterDisplay」のアイコンから、次の①〜③の操作を行います。
- ① メニューバーのディスプレイの形をした「BetterDisplay」のアイコンをクリック
- ② ついさっき作成したダミーディスプレイの名前の見出しの中にある、項目「Stream Dummy」をクリック
- ③ 項目「Sidecar Display (Extended)」をクリック
▶︎ 以下の写真のように、うまくポートレート表示できたでしょうか?
▶︎ もしもうまくいかない場合は、次の2つを行なってから、再度Sidecar+ポートレート表示をやり直してみてください。
- Mac:アプリ「BetterDisplay」とSidecarを終了させる
- iPad:タスク一覧を表示してアプリ「Continuity」を終了させる(以下の図ように、アプリを上にスワイプすると終了できます)
▶︎ また、ディスプレイの配置や解像度は、Macアプリ「システム設定」から行います。
以下は、macOS 13 Venturaの操作画面ですが、macOSのバージョンによっては異なります。
- ① メニューバーのコントロールセンターのアイコンをクリック
- ② 項目「ディスプレイ」の右矢印アイコンをクリック
- ③ 項目「ディスプレイ設定…」をクリック
ディスプレイの配置は、ボタン「配置」から行います。
SidecarのiPadの解像度を変更するには、画面上のダミーディスプレイをクリックしてから、画面下の解像度をクリックします。
場合によっては、ディスプレイの配置をやり直す必要があります。
ちなみに、私はiPad Air 4th(11インチ)を使っていますが、解像度984 x 1416で使っています。
購入方法
購入は、PayPalまたはクレジットカードで支払いが可能です。
▶︎ メニューバーからアプリ「BetterDisplay」を展開したときに表示される、一番下にある歯車の形の設定アイコンをクリックします。
▶︎ 表示された画面の上部のタブ「Pro」に切り替えて、ボタン「Buy BetterDIsplay Pro」をクリックします。
▶︎ 表示された画面に従って、購入手続きを進めます。
これ以降の説明は省略します。
まとめ
iPadを外出先でSidecarに使うことが多い方は、磁気吸着で脱着可能・縦横設置可能・軽量な以下のようなケースが便利です。(縦:電子書籍、横:動画視聴やSidecarが便利)
【iPad Pro 12.9インチ 2018~】
【iPad Air 4th 2020~】
【iPad Pro 11インチ 2018~】
この記事を書くにあたって、以下のサイトを参考にしました。
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