Macでファイルを右クリックすると「このアプリケーションで開く」が表示されて、好きなアプリで開くことができますが、まれに削除済み(アンインストール済み)のアプリが表示される場合があります。
このトラブルが発生する原因と、解決する方法を紹介します。
なぜ削除済みのアプリが表示されるのか?
macOSでは、OSの機能として「ランチサービス(Launch Service)」というものがあります。
「ランチサービス」には、以下のような機能があります。
- アプリが開けるファイルの種類を管理する
- 例:jpgファイルは、「プレビュー」「Safari」「Chrome」「Photoshop」で開ける
- 上記の中から、優先して使うアプリを管理する
- 例:jpgファイルは、「プレビュー」で優先して開く
- その他省略

「ランチサービス(Launch Service)」って聞いて、サービスランチ定食を思い出したあなたはオヤジギャクの才能がある!
話を戻して、Finderでファイルを右クリックすると、以下の画面のように「このアプリケーションで開く」が表示されて、開けるアプリの一覧とデフォルトで開くアプリが表示されます。
この内容は、「ランチサービス」のデータベースを参照しています。

ところが、このデータベースが何らかのタイミングで破損することがあります。
そうなると、削除済みのアプリが表示されたり、インストールしたアプリが表示されない、といったトラブルが起きます。
この壊れたデータベースを直すには、Macのインストールしているアプリの最新の情報を集めて、データベースを作り直す必要があります。
このページで紹介している対処法はすべて、この作り直しをする方法の説明です。

話がちょっと難しかったかな?
まあ、そんなもんがあるのか、程度で大丈夫だよ!
各方法のメリット・デメリット
各方法を説明する前に、メリット・デメリットを説明します。
方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
① ターミナルから コマンドを実行 | ・追加ソフト必要なし | ・ターミナルを使い慣れてない人には 難しく思われるかもしれない |
② 無料ソフト「Onyx」 | ・無料 ・歴史のある定番アプリ ・多機能 | ・インストールの必要がある |
③ 有料ソフト「Cocktail」 | ・Onyxほど有名でないが、 これも歴史あるアプリ | ・インストールの必要がある ・有料(10回まで試用可能) ・情報が少ない |

色んな方法があるのはわかるんだけど、どれがオススメなんだろう?

削除済みアプリを一覧から消すだけなら、①で十分。

②は、ゴミファイルをクリーニングしたり、起動ディスクの検査など、メンテナンス関連で色々できることがあるから、この機会に入れといてもいいかもね。

③は、続けて使おうとしたらお金がかかるし、ネットで情報も少ないから、①も②もうまく行かないときに試してみて欲しい。
① ターミナルからコマンドを実行
▶ Finderの「アプリケーション」フォルダの中の「ユーティリティ」フォルダを開き、「ターミナル」をダブルクリックして起動します。


▶ ターミナルが起動したら、以下のコマンドをコピペします。
コピペするだけでコマンドが実行されると思いますが、されないときはキーボードのreturn を押して実行します。
コマンドの完了には数十秒〜数分かかる場合があるので、終わるまで待ちます。
/System/Library/Frameworks/CoreServices.framework/Versions/A/Frameworks/LaunchServices.framework/Versions/A/Support/lsregister -kill -r -domain local -domain user

▶ コマンドが完了したら、以下のコマンドをコピペします。
コピペするだけでコマンドが実行されると思いますが、されないときはキーボードのreturn を押して実行します。
コマンドを実行したらFinderが再起動されて、一時的にデスクトップのアイコンが消えるので、終わるまで待ちます。
数秒〜数十秒かかる場合があります。
killall Finder


「① ターミナルからコマンドを実行」の説明は、ここまでです。
② 無料ソフト「Onyx」を使う
②-1 Onyxのインストール
Macの定番メンテナンスアプリの「Onyx」は、以下の公式サイトからダウンロードできます。
なお、macOSのバージョンごとにOnyxのバージョンが異なりますので、使っているMacにあわせてダウンロードとインストールを行ってください。
Onyxのインストールがよくわからない場合は、以下の記事を参考にしてください。
②-2 Onyxの使い方
ここからは、Onyxを使って、削除済みのアプリが表示される現象を解決する方法を紹介します。
Onyxでは、以下の画面のように「LaunchServicesデータベースの再構築」が可能です。
これを実行することにより、削除済みのアプリを解決することができます。
具体的な方法ですが、Onyxを起動してから次の操作を行います。
- ① タブ「メンテナンス」の中にある「再構築」の項目の中の「LaunchServicesデータベース」にチェックを入ます。
- ②「実行」ボタンをクリックします。

「② 無料ソフトOnyxを使う方法」の説明は、ここまでです。
③ 有料ソフト「Cocktail」を使う(10回まで試用可能)
Onyxほど有名ではなく有料ではありますが、「Cocktail」というソフトでも削除済みアプリの一覧消去が可能です。
ここでは、macOS 12 Montereyを使って、Cocktailのインストールと実行のデモンストレーションを行います。
③-1 Cocktailのインストール
▶ 以下のリンクをクリックして公式サイトを開きます。
▶ 公式サイトが開いたら、ボタン「DOWNLOAD COCKTAIL」をクリックして、インストールするmacOSのバージョンにあわせたCocktailをダウンロードします。

▶ ファイルの保存画面が表示されたら、フォルダ「ダウンロード」など適当な保存先を指定して、ファイルを保存(ダウンロード)します。

▶ ファイルがダウンロードできたら、dmg形式で圧縮されているので、ダブルクリックしてマウントします。

▶ マウントできたら図のようにCocktailのアイコンが表示されるので、これをフォルダ「アプリケーション (Applications)」にドラッグ・アンド・ドロップします。

③-2 Cocktailの初回起動時の設定
Cocktailを最初に使うときに限り、アクセス権の設定などを行う必要があります。
以下からその手順ですが、2回目以降の起動では、この部分は読み飛ばしてください。
▶ Finderの「アプリケーション」フォルダの中にある、「Cocktail.app」をダブルクリックして起動します。

▶ 初回の起動時に、以下のようなアプリ実行の確認画面が表示される場合があります。
表示されたら、ボタン「OK」をクリックします。

▶ 初回の起動時に、以下のようなユーザ名とパスワード入力の画面が表示される場合があります。
表示されたら、Macにログインしたりアプリをインストールするときのユーザ名とパスワードを入力して、ボタン「OK」をクリックします。

▶ 図のように「Register Cocktail」という画面が表示されたら、これはアプリ購入や購入後のライセンス登録の画面なので、ボタン「Cancel」をクリックして閉じます。

▶ 初回の起動時に、図のような「About Full Disk Access(フルディスクアクセス)」の画面が表示される場合があります。
表示されたら、画面の内容に従って設定を行う必要がありますが、とりあえず左上の赤いボタンをクリックして閉じます。
▶ フルディスクアクセスの設定を行うには、「システム環境設定」の「セキュリティとプライバシー」を開き、次の①から⑤までを順番に操作します。
- ① 上部タブの「プライバシー」を選ぶ
- ② 左下の南京錠アイコンをクリックしてロックを外す
- ③ 左の列から「フルディスクアクセス」を選ぶ、
- ④ アクセス許可するアプリに「Cocktail.app」を追加する
- アプリ一覧の下の+ボタンをクリックすると、アプリの追加ができます
- ⑤ 最後に南京錠アイコンをクリックしてロックをかける
以上の設定ができたら、「システム環境設定」は閉じてもOKです。

③-3 Cocktailの使い方
ここからは、Cocktailで「ランチサービスのデータベースの再構築」を行う手順の説明です。
▶ Finderの「アプリケーション」フォルダの中にある、「Cocktail.app」をダブルクリックして起動します。

▶ Cocktailが起動したら、画面上部のタブ「System」をクリックします。
▶ 画面が「System」に切り替わったら、画面中部のタブ「Databases」をクリックします。
▶ 画面が切り替わったら、項目「Rebuild Launch Services database」の右横にあるボタン「Rebuild」をクリックします。
クリックすると、データベースの再構築が始まります。
▶ 以下は実行中の画面で、完了まで数分かかります。
▶ 完了すると、以下の画面のように再起動かシャットダウンを勧められます。
データの保存などを終えて、Macを再起動しましょう。


「③ 有料ソフト Cocktailを使う」の説明は、ここまでです。
関連資料
以下は、ターミナルでLaunchServiceを再構築する方法の説明です。
以下は、Onyxの公式サイトです。

このページの記事は、ここまでです。
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