M1 Mac対応VMware Fusionテックプレビュー版+Windows 11を使ってみた

VMware Fusion アイコン Icon
更新日:2022年05月21日
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M1 Macで仮想環境アプリ「VMware Fusion」を使い、Windows 11をインストールする方法を図解入りで詳しく紹介します。

「VMware Fusion」も「Windows 11」も本来は開発者向けのため、細かい設定ができないといった不具合はありますが、ざっくりとWindows環境でも動作確認なら個人的には使えるレベルだと思います。

なお、当ページの内容は、以下の環境で検証しました。

項目内容
Mac機種MacBook Air (M1, 2020)
搭載メモリ16GB
搭載CPU・GPUApple M1 CPU 8コア、GPU 8コア
macOSバージョン12.3.1 Monterey
VMware Fusion バージョンTech Preview 21H1(ビルド 19431034)
Windows 11バージョンWindows 11 Professional Insider Preview (10.0.22000.160)

VMware Fusionテックプレビュー + Windows 11 インサイドプレビューを使うメリット・デメリットや不具合

まず、実際に使ってみた感想を踏まえて、メリット・デメリットをあげます。

  • メリット
    • 無料
    • MacとWindowsを2台持ち運ぶ必要がない
    • Macの日本語キーボードの「かな」「英数」で文字入力の切り替えが、デフォルトで使用可能
  • デメリット
    • Windows 11は正式なライセンス品ではないので、不具合があってもマイクロソフトの対応は期待できない
    • Windows 11は正式なライセンス品ではないので、壁紙を変えるといった幾つかの設定ができない
    • VMware Fusionで通常提供される「VMware Tools」が提供されないので、ネットワーク・画面解像度の変更・フォルダ共有・クリップボードの共有といった機能が使えない(ただし、ネットワークの接続は対処法を後述)

次に、使ってみて気がついた不具合をあげますが、これは私のMacの環境だけの可能性もあります。

  • 不具合
    • Windows 11を再起動するたびに、ネットワークの接続の許可が必要

作業の大まかな流れ

作業項目が多く、ダウンロードの時間を除いても、実質作業時間は2〜3時間ぐらいです。

注意する点や手作業で修正が必要な箇所は、各章で随時説明しています。

① Arm版Windows 11のダウンロード

このページの説明では、「Arm版 Windows 11 インサイドプレビュー」のISO形式ファイルを使って、Windowsをインストールします。

以下は、その理由です。

M1 Mac(アップルシリコンMac)では、2022年4月時点で正式版のWindowsはリリースされていません。

そこで、M1 Macでも動作可能な「Arm版 Windows 11 インサイドプレビュー」という開発者向けのWindowsを使用します。

また、Windows 10はインストールがうまくいかない場合が多いので、このページではインストールが成功したWindows 11を使用します。

Windows 11の「インサイドプレビュー」は、仮想環境イメージの「VHDX形式」と、クリーンインストール可能な「ISO形式」で入手する方法がいくつかあります。

以下のリンク先の記事を参考にして、ISO形式のWindows 11のインストールデータを入手してください。

ダウンロードするISOは、リンク先の記事にも記載していますが、以下の選択を行ってください。

他のISOの場合はWindowsのセットアップができない場合もありますが、以下の選択肢ならセットアップができることを確認できています。

uup.rg-adguard.net

② VMWare アカウントの作成

「VMware Fusion テックプレビュー版」はVMware社の公式サイトでダウンロードしますが、そのためには「VMwareアカウント」が必須となります。

すでに「VMwareアカウント」を持っている人は別にして、ほとんどの人は持っていないと思うので、次のリンク先の記事を参考にして、「VMwareアカウント」を作成してください。

③ VMware Fusion テックプレビュー版のダウンロード

▶ 以下のダウンロードリンクをクリックします。

▶ ダウンロードページが開いたら、項目「VMware Fusion Technology Preview 21H1 (for ARM)」の場所に表示されているボタン「今すぐダウンロード」をクリックします。

VMware公式サイト ダウンロードページ

▶ 「ようこそCustomer Connect」という画面が表示されたら、登録済みのVMwareアカウントの「メールアドレス」と「パスワード」を入力してから、ボタン「ログイン」をクリックします。

VMware Customer Connect

▶ ダウンロード画面が表示されますが、カーソルがぐるぐる回ってダウンロードの準備を行うので、画面が切り替わるまでしばらく待ちます。

VMware公式サイト ダウンロードページ

▶ 画面が「エンドユーザ使用許諾契約書」に切り替わったら、チェックボックス「私はエンドユーザー使用許諾契約書にある条件に同意します」にチェックを入れてから、ボタン「同意する」をクリックします。

VMware エンドユーザー使用許諾契約書

▶ ファイルのダウンロード(保存)の操作画面が表示されたら、適当なダウンロード場所を指定して、ボタン「保存」をクリックします。

ファイルはdmg形式のイメージファイルで保存されます。

Mac ファイル保存画面

▶ dmg形式のイメージファイルが保存できたら、VMware Fusionのインストールと初期設定を行うので、続けて次の章に進んでください。

Mac Finder

④ VMware Fusionのインストールと初期設定

▶ dmg形式で保存したファイルをダブルクリックしてマウントします。

Mac Finder

▶ dmgファイルがマウントされて内容が表示されたら、アイコン「VMware Fusion Tech Preview」をダブルクリックして起動します。

Mac Finder VMware Fusion dmgイメージ内

▶ 図のように、ファイルを開くときのセキュリティ確認画面が表示されたら、ボタン「開く」をクリックします。

Mac ファイルを開くセキュリティの確認画面

▶ 図のように、ライセンス契約の画面が表示されたら、ボタン「同意する」をクリックします。

VMware Fusion 同意書

▶ Macの画面の右上に、通知のポップアップ画面が表示されたら、「オプション」 -> 「許可」または「許可しない」を選択します。

通常は「許可」で良いですが、通知が必要なければ「許可しない」を選択します。

VMware Fusion 通知画面

▶ 図のように、ライセンスキーの入力画面が表示されたら、すでに「VMware Fusion プレビューのライセンスキーを持っています。」の入力欄にライセンスキーが入力されているので、そのまま右下のボタン「続ける」をクリックします。

VMware Fusion ライセンス入力画面

▶ 図のように、「VMware Fusionが変更を加えようとしています。」と表示されたら、パスワードを入力してから、ボタン「OK」をクリックします。

Mac セキュリティ確認画面

▶ 図のように、「VMware Fusion 12 – VMware FusionプレビューProfessionalをご利用いただきありがとうございます。」と表示されたら、インストール完了です。

画面右下のボタン「完了」をクリックして、画面を閉じます。

VMware Fusion インストール完了画面

▶ ここからは、プライバシーのセキュリティに関する初期設定を行います。

図のように、「アクセシビリティにアクセスできません」と表示されたら、VMware Fusionのプライバシーのセキュリティに関する設定します。

プライバシーのセキュリティは、次の2ヶ所を設定する必要があります。

  • アクセシビリティ
  • 画面収録

これらを設定するには、ボタン「OK」をクリックします。

VMware Fusion 「アクセシビリティにアクセスできません」の表示画面

▶ 図のように、「アクセシビリティアクセス」の画面が表示されたら、ボタン「”システム環境設定”を開く」をクリックします。

Mac アクセシビリティアクセスの確認画面

▶ 「システム環境設定」の「セキュリティとプライバシー」の画面が表示されたら、左下のカギ型のアイコンをクリックしてロック解除します。

Mac 「システム環境設定」の「セキュリティとプライバシー」

▶ロック解除のときに、Touch IDかパスワードの入力を要求されるので、指紋認証またはパスワードでロック解除します。 

Mac Touch IDかパスワードの確認

▶ ロックが解除されたら、まずは「アクセシビリティ」の設定をします。

左の列の一覧から「アクセシビリティ」が選択されていることを確認してから、右の列の一覧のアプリの「VMware Fusion Tech Preview」にチェックを入れます。

Mac 「システム環境設定」の「セキュリティとプライバシー」

▶ 次に、「画面収録」の設定をします。

左の列の一覧から「画面収録」を選択して、右の列の一覧のアプリに「VMware Fusion Tech Preview」を追加登録してチェックを入れます。

追加登録するには、ボタン「+」をクリックして「VMware Fusion Tech Preview」を指定します。

Mac 「システム環境設定」の「セキュリティとプライバシー」

▶ ここまでで、プライバシーのセキュリティは完了です。

左下のカギ型のアイコンをクリックして、ロックを掛けます。

ロックを掛けたら、この画面は閉じます。

Mac 「システム環境設定」の「セキュリティとプライバシー」

▶ インストールと初期設定が完了したので、マウントしているdmgイメージをアンマウントします。

アンマウントする方法は、次の3つあるので、いずれかを行います。

  • ① デスクトップ上にアイコンが表示されていたら、右クリックして「”VMware Fusion”を取り出す」を選択
  • ② Finderのサイドバーが表示されていたら、項目「場所」の中の「VMware Fusion」の取り出しアイコンをクリック
  • ③ Finderのサイドバーが表示されていたら、項目「場所」の中の「VMware Fusion」を右クリックして「”VMware Fusion”を取り出す」を選択

① デスクトップのマウントアイコンを右クリック

Mac Finder dmgアンマウント

② Finderのサイドバーの取り出しアイコンをクリック

Mac Finder

③ Finderのサイドバーのマウントアイコンを右クリック

Mac Finder

▶ VMware Fusion Tech Previewのインストールと初期設定はここまでです。

このままWindows 11をインストールしたい場合は、引き続き次の章に進んでください。

ここで作業を終わらせたい場合は、VMware Fusionを終了させてください。

Mac VMware Fusion 終了コマンド

⑤ 仮想マシンの作成

▶ VMware Fusionが起動してなければ、Finderのフォルダ「アプリケーション」の中の、アイコン「VMware Fusion Tech Preview」をダブルクリックして起動します。

Mac Finderフォルダ「 アプリケーション」

▶ 「インストール方法を選択」の画面で、「ディスクまたはイメージからインストール」を選択してから、ボタン「続ける」をクリックします。

VMware Fusion インストール方法を選択

▶ 「新しい仮想マシンを作成」の画面が表示されたら、FinderでISOファイルをドラッグ・アンド・ドロップして指定します。

指定したら、ボタン「続ける」をクリックします。

VMware Fusion インストール方法を選択

▶ 「オペレーションシステムの選択」の画面が表示されたら、「その他」->「その他の64ビット ARM」を選択してから、ボタン「続ける」をクリックします。

VMware Fusion インストール方法を選択

▶ 「終了 – 仮想マシンの構成が完了しました。」と表示されたら、ボタン「設定のカスタマイズ」をクリックします。

VMware Fusion インストール方法を選択

▶ 仮想マシンの名前を設定する画面が表示されたら、デフォルトの「その他の64ビットARM」からわかりやすい名前に変更します。

ここでは一例として、「Windows 11 ARM」と変更してみます。

変更したら、ボタン「保存」をクリックします。

変更前

Mac ファイル名の設定

変更後

Mac ファイル名の設定

▶ 仮想マシンの停止中の黒い画面と、設定画面が表示されたら、設定画面でいくつかの項目を変更していきます。

設定画面では、次の2ヶ所の項目を変更します。

  • プロセッサとメモリ
  • ハードディスク(NVMe)
VMware Fusion 仮想マシン画面と設定画面

▶ 設定画面の「プロセッサとメモリ」をクリックして、表示された画面で「プロセッサ」と「メモリ」をそれぞれ設定します。

おすすめの設定値は、Macの搭載CPUとメモリの、それぞれの半分です。

よくわからない場合は、プロセッサは4個、メモリは4,096MBでOKです。

VMware Fusion 設定画面
VMware Fusion 設定画面 プロセッサとメモリ

▶ 次に、設定画面の「ハードディスク(NVMe)」をクリックして、表示された画面で内蔵ドライブの割り当て容量を設定します。

変更後には、必ずボタン「適用」をクリックしてください。

おすすめの設定値は64GB以上ですが、最大値はMac内蔵SSDの残り容量を元に決めてください。

よくわからない場合は、64GBでOKです。

VMware Fusion 設定画面
VMware Fusion 設定画面 ハードディスク(NVMe)

▶ Windows 11の仮想マシンの作成はここまでですが、この状態ではセットアップ用のISOファイルを読み込めないので、仮想マシンの設定ファイルを修正します。

ISOファイルを読み込めない理由は、CD/DVDドライブが使用できないためです。

設定を修正することにより、CD/DVDドライブが使えるとともに、サウンドの再生も可能になります。

ちなみに、仮想マシンの修正方法については、次のブログを参考にしました。

仮想マシンの設定ファイルを修正する前に、誤動作が起きないように、VMware Fusionを終了させます。

VMware Fusion 終了コマンド

▶ Finderで、フォルダ「仮想フォルダ」の中にある仮想マシンのファイルを右クリックして、表示項目から「パッケージの内容を表示」を選択します。

Mac Finder

▶ 拡張子がvmxのファイルを探して右クリックして、表示項目から「このアプリケーションで開く」 > 「テキストエディット」を選択します。

Mac Finder

▶ ファイルが開いたら、「guestOS = “arm-other-64”」の行を探して、「guestOS = “arm-windows11-64”」と書き換えます。

変更前

Mac テキストエディット

変更後

Mac テキストエディット

▶ 変更したら、キーボードショートカットのcommand ⌘ + S などでファイルを保存して、「テキストエディット」も終了します。

Windows 11をセットアップするので、続けて次の章に進んでください。

⑥ Windows 11のセットアップ

▶ VMware Fusionを起動して、仮想マシンの停止中の黒い画面の内側をクリックして、仮想マシンを起動します。

VMware Fusion 仮想マシン

▶ 画面に「Press any key to boot from CD or DVD…」と表示されたら、キーボードのSPACEなどを押します。

VMware Fusion 仮想マシン

▶ 仮想マシンが1回再起動がかかってから、Windowsのセットアップ画面が表示されます。

Windows セットアップ画面

しかし、このままではWindows 11から導入された「TPM 2.0とセキュアブートのチェック」に引っかかってセットアップができません。

このチェックを回避するには、セットアップ時にレジストリを修正する必要があります。

回避方法について、以下の情報を参考にしました。

では実際に、レジストリ編集のコマンドを入力するために、キーボードで shift + fn + f10を押します。

Mac JISキーボード

▶ 背景が黒いコマンドプロンプトの画面が表示されたら、「regedit」と入力して、returnキーを押して実行します。

Windows コマンドプロンプト

▶ 「レジストリエディタ」が起動したら、以下のフォルダを展開して開きます。

  • HKEY_LOCAL_MACHINE
    • SYSTEM
      • Setup
Windows レジストリエディタ

▶ フォルダ「Setup」を右クリックして表示される項目から、「新規…」 > 「キー」を選択します。

Windows レジストリエディタ

▶ フォルダが新規追加されたら、名前を「LabConfig」に変更します。

Windows レジストリエディタ

▶ 作ったばかりのフォルダ「LabConfig」の右の領域の白い余白部分を右クリックして、「新規…」 > 「DWORD(32ビット)値」を選択します。

Windows レジストリエディタ

▶ 新しい値が「# 1」と作られたら 、名前を「BypassTPMCheck」に変更します。

Windows レジストリエディタ

▶ 名前を変更したら、その名前をダブルクリックして、表示されるポップアップ画面で「値のデータ」が「0」になっているのを「1」に変更して、ボタン「OK」をクリックします。

Windows レジストリエディタ

▶ ここまでと同じように、名前「BypassSecureBootCheck」の項目も追加します。

フォルダ「LabConfig」の右の領域の白い余白部分を右クリックして、「新規…」 > 「DWORD(32ビット)値」を選択

Windows レジストリエディタ

新しい値が「# 1」と作られたら 、名前を「BypassTPMCheck」に変更

Windows レジストリエディタ

「値のデータ」が「0」になっているのを「1」に変更

Windows レジストリエディタ

▶ ここまでで2つの項目を追加できたら、「レジストリエディタ」を終了し、コマンドプロンプトも終了します。

レジストリの修正はこれで完了です。

「レジストリエディタ」を終了

Windows レジストリエディタ

「コマンドプロンプト」を終了

Windows コマンドプロンプト

▶ セットアップの画面に戻ったら、ボタン「次へ」をクリックします。

Windows セットアップ画面

▶ 「今すぐインストール」の画面が表示されたら、真ん中のボタン「今すぐインストール」をクリックします。

Windows セットアップ画面

▶ このあとは、画面に表示にされる内容に従って、セットアップを続けてください。

▶ Windowsのデスクトップ画面が表示されたら、セットアップ完了です。

このままではネットワークが使えないので、続けて次の章でネットワークの接続設定を行ってください。

Windows 11 デスクトップ画面

⑦ ネットワークの接続設定

VMware Fusionでは、通常のバージョンでは「VMware Tools」という追加アプリをインストールしてネットワークの設定を行うのですが、今回紹介しているテックプレビューでは「VMware Tools」が用意されていません。

そこで、Windowsのコマンドプロンプトで特定のコマンドを実行して、ネットワークの接続設定を行います。

なお、この方法は次の情報を元にしました。

▶ Windowsのスタートボタンを右クリックして表示される項目から、「Windowsターミナル(管理者)」を選択します。

Windows 11 デスクトップ画面

▶ セキュリティの確認画面が表示されたら、ボタン「はい」をクリックします。

Windows 「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」

▶ コマンドプロンプトが表示されたら、以下のコマンドを1行ずつ入力して実行します。

bcdedit /debug on
bcdedit /dbgsettings net hostip:10.0.0.1 port:55555
shutdown -r -t 0
Windows コマンドプロンプト

▶ 再起動時にパスワードの入力を要求されるので、入力します。

ちなみに、この許可画面は今後もWindowsの電源を切ったあとに起動したり、再起動する際には表示されます。

Mac 仮想マシンの管理者アクセス許可

▶ Windowsを再起動してログインすると、ネットワークが使えるようになっています。

Windows Microsoft Edge

▶ Windowsのセットアップは、以上で完了です。

まとめ

M1 Macで使える、「VMware Fusionテックプレビュー版」でWindows 11をインストールする方法を紹介しました。

その他に、M1 MacでWindows 11を使う方法としては、以下の2つの方法を紹介しています。

1つ目のParallels Desktopは有料のアプリですが、動作の安定性では最も優れています。

もう一つの方法のUTMは無料アプリですが、かんたんな動作確認程度なら問題ないと思います。

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