M1 MacなどのAppleシリコンMacで使える「VirtualBox 7」のベータ版がリリースされたので、実際にどこまで使えるかを検証してみました。
結論から言うと、Windows 11も10もインストールすることはできませんでした。
今後、状況が変わったら、このページの内容もアップデートさせます。
なお、当ページの内容は、以下の環境で検証しました。
項目 | 内容 |
---|---|
Mac機種 | MacBook Air (M1, 2020) |
搭載メモリ | 16GB |
搭載CPU・GPU | Apple M1 CPU 8コア、GPU 8コア |
macOSバージョン | 12.6 Monterey |
VirtualBoxバージョン | VirtualBox 7.0.0 BETA3 |
VirtualBox+Windowsの動作検証結果
2022年9月リリースのVirtualBox 7.0.0 BETA3で、各種のWindowsがインストールできるかを検証した結果が以下の通りです。
インテル64ビット版 | インテル32ビット版 | Arm版 | |
---|---|---|---|
Windows 11 | インストール画面が表示されない | インストール画面が表示されない | インストール画面が表示されない |
Windows 10 | インストール画面でエラーが出て終了 | – |
Windows 11では、インテル版2種・Arm
版のいずれも、Windowsのインストール画面さえも表示されません。
Windows 10のインテル64ビット版は、インストール開始画面は表示されるものの、エラー表示されて失敗します。
Windows 10のインテル32ビット版は、インストール開始画面から何時間経っても先に進みません。
作業の大まかな流れ
① Windows 11(インテル64ビット版)のダウンロード
このページでは、「Windows 11(インテル64ビット版)」のISO形式ファイルを使って、Windowsをインストールします。
2022年9月2日現在、Arm版VirtualBox(バージョン7.0.0ベータ1)では、Arm版のWindowsが動作しないため、インテル64ビット版のWindowsを使います。
インテル64ビット版のWindows 11のISOの入手方法はいくつかありますが、最も簡単なのは以下のリンク先のマイクロソフト公式サイトからダウンロードすることです。
上記のページが開いたら、見出し「Windows 11 ディスク イメージ (ISO) をダウンロードする」で、ISOファイルがMacでもWIndowsでもダウンロードすることができます。
具体的な手順は、以下の画面の通りに操作します。
ファイルのダウンロード(保存)の操作画面が表示されたら、適当なダウンロード場所を指定して、ボタン「保存」をクリックします。
ファイルはISO形式のイメージファイルで保存されます。
② VirtualBoxのダウンロード
▶︎ 以下のダウンロードリンクをクリックします。
▶︎ ダウンロードページが開いたら、Appleシリコン用の「VirtualBox-7.0.0_BETA3-153829-macOSAArch64.dmg」をクリックします。(2022年9月28日リリース)
なお、このリンクはベータ版のリリース状況によって変わるので、随時最新のベータ版をダウンロードするように注意してください。
インテルMac用は、ファイル名が「〜OSX.dmg」のファイルになります。
AppleシリコンMacとインテルMacでは、ファイルが異なります。
▶︎ ファイルのダウンロード(保存)の操作画面が表示されたら、適当なダウンロード場所を指定して、ボタン「保存」をクリックします。
ファイルはdmg形式のイメージファイルで保存されます。
▶︎ dmg形式のイメージファイルが保存できたら、VirtualBoxのインストールと初期設定を行うので、続けて次の章に進んでください。
③ VirtualBoxのインストールと初期設定
▶︎ dmg形式で保存したファイルをダブルクリックしてマウントします。
▶︎ dmgファイルがマウントされて内容が表示されたら、アイコン「VirtualBox.pkg」をダブルクリックして起動します。
▶︎ 図のように、「ようこそOracle VM VirtualBoxインストーラへ」と表示されたら、ボタン「続ける」をクリックします。
▶︎ 図のように、インストール先を指定する画面が表示されたら、特に事情がない限りは標準インストールで問題ないので、ボタン「続ける」をクリックします。
▶︎ 図のように、セキュリティの確認のためにパスワードやTouch IDの認証画面が出るので、適当な方法で認証します。
▶︎ 図のように、インストール中は進捗画面が表示されるので、完了するまで待ちます。
インストール時間は、数十秒で完了するはずです。
▶︎ 図のように、「インストールが完了しました。」と表示されたら、インストール成功です。
ボタン「閉じる」を押して、さらにマウント中のdmgイメージをアンマウントします。
引き続いて、VirtualBxoの初期設定を行います。
▶︎ Finderのフォルダ「アプリケーション」の中にある、アプリ「VirtualBox」をダブルクリックして起動します。
▶︎ アプリ「VirtualBox」を起動すると、図のように「BETA build warning!(ベータ版の警告)」が表示されるので、Xマークのアイコンをクリックして閉じます。
ちなみに、どんな警告内容かというと、以下の図のように「これはVirtualBoxのプレリリースバージョンです。このバージョンは実務作業には適していません。」というものです。
▶︎ VirtualBoxのインストールと初期設定はここまでです。
このままWindows 11をインストールしたい場合は、引き続き次の章に進んでください。
ここで作業を終わらせたい場合は、VirtualBoxを終了させてください。
④ 仮想マシンの作成
▶︎ VirtualBoxが起動していなければ、Finderのフォルダ「アプリケーション」の中にある、アプリ「VirtualBox」をダブルクリックして起動します。
▶︎ 図のように「Oracle VM VirtualBoxマネージャー」が表示されたら、画面上部のアイコン「新規」をクリックします。
▶︎ 図のように「仮想マシンの作成」が表示されたら、あらかじめダウンロードしておいたISOファイルを指定して、他の項目も必要に応じて編集してから、ボタン「次へ」をクリックします。
▶︎ 図のようにユーザ名やホスト名を編集する画面が表示されたら、適当に編集してから、ボタン「次へ」をクリックします。
▶︎ 図のように、メインメモリーとCPU数の設定画面が表示されたら、使用しているMacの半分を目安に設定します。
設定したら、ボタン「次へ」をクリックしています。
Windowsのセットアップがうまく起動しない場合は、メモリとCPU数をデフォルトに変更してみてください。
▶︎ 図のようにハードディスクの割り当て量の設定が表示されたら、基本的にはそのままでいいのですが、必要に応じて変更します。
変更したら、ボタン「次へ」をクリックします。
▶︎ 図のように、仮想マシンの設定内容が表示されたら、ボタン「完了」をクリックして確定させます。
変更点がある場合は、ボタン「戻る」をクリックします。
▶︎ Windows 11の仮想マシンの作成はここまでです。
Windows 11をセットアップするので、続けて次の章に進んでください。
⑤ Windows 11のセットアップ
▶︎ 仮想マシンの一覧画面から、先に作成したWindows 11の仮想マシンをクリックして起動します。
▶︎ 図のように「キー操作の受信」と表示されたら、ボタン「システム環境設定を開く」をクリックします。
▶︎ アプリ「システム環境設定」が開いたら、アプリ「VirtualBox」に許可を与えます。
そうすると、アプリ「VirtualBox」の再起動の確認がされるので、画面の指示通りアプリ「VirtualBox」を再起動させます。
他にも似たような許可を求められるので、同様に許可してアプリを再起動します。
▶︎ Windowsのセットアップですが、冒頭に結論を書いたように、エラーが表示されて失敗します。
今後、VirtualBoxのアップデートによっては、うまく行くかもしれないとの期待を込めて、見守りたいと思います。
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