Macの「メモ」をエクスポートする方法を4つ紹介します。
さらに各方法の内容の比較や、具体的な操作方法も図解を使いながら詳しく説明するので、どの方法がいいか迷っている人の参考になると思います。
なお、以下の説明は次の環境で行っています。
macOSのバージョンによっては多少違いがありますので、あらかじめご了承ください。
- macOS Big Sur 11.5.2
Macの「メモ」をエクスポートする方法一覧
方法 | 内容 |
①「メモ」の標準機能 |
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②アプリ「Notes Exporter」
このアプリは、現在ダウンロードできなくなっています。 |
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③アプリ「Exporter」 |
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④「スクリプトエディタ」 |
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① 「メモ」の標準機能でエクスポート
▶ アプリ「メモ」で、エクスポートしたいメモを選択します。
▶ メニューバーから、「ファイル」-「PDFとして書き出す…」を選びます。
▶ ファイル名や保存場所を指定して、ボタン「保存」をクリックします。
▶ 保存が完了すると、一般的なPDFファイル形式なので、「プレビュー」などで表示ができます。
PDFなので、画像の表示やレイアウトは完璧に再現されています。
② アプリ「Notes Exporter」でエクスポート
▶ 以下のリンクをクリックして、「Notes Exporter」公式サイトのダウンロードページを開きます。
Exporter for Notes.app
現在はダウンロードできません。
▶ ページが開いたら、ボタン「Download」をクリックしてダウンロードをします。
▶ ダウンロードしたアプリはZIP形式で圧縮されているので、ダブルクリックして展開(解凍)します。
▶ 展開(解凍)するとアプリアイコンが表示されるので、これをFinderのフォルダ「アプリケーション」に移動します。
▶ アプリをフォルダ「アプリケーション」に移動したら、ダブルクリックして起動します。
その際に、macOSのバージョンによってはセキュリティの関係でパスワードの入力などを要求されるので、その場合は画面の表示内容に従って進めてください。
▶ アプリ「Notes Exporter」が起動したら、ボタン「Choose Export Location」をクリックして保存場所を設定する画面を呼び出します。
▶ 適当な保存場所を指定してから、ボタン「Export Here」をクリックします。
セキュリティの関係で確認画面が表示されたら、画面の表示に従って進めてください。
▶ エクスポート中は「Exporting」と表示されてカーソルがぐるぐる回っているので、完了するまでしばらく待ちます。
▶ エクスポートされたファイルは、保存場所に指定したフォルダの中に、メモ1つにつき1つのhtml形式の”拡張子txt”のテキストファイルで保存されています。
▶ 画像ファイルはbase64という形式でエンコード(暗号化)されて、htmlに埋め込まれています。
「テキストエディット」などのテキストエディタで表示すると暗号化された状態になっています。
このままだと内容がわかりませんが、拡張子の”.txt”を”.html”に変えて「Safari」や「Google Chrome」などのWebブラウザで開くと、画像として表示されます。
▶ ちなみに、Mac OS X 10.10 Yosemite以降であれば、複数のファイルを選択して一括して拡張子を変更することができます。
- ①
- ②
- ③
- ④
- ⑤
▶ 拡張子がhtmlになっていれば、ダブルクリックでWebブラウザで内容表示できますし、FinderのQuickLook機能で内容をプレビュー表示できます。
まとめて拡張子を変更しておきましょう。
③ アプリ「Exporter」でエクスポート
▶ 以下のリンクをクリックして、Mac App Storeから「Exporter」をインストールします。
▶ Finderで、フォルダ「アプリケーション」の中にある「Exporter」をダブルクリックして起動します。
▶ アプリ「Exporter」が起動したら、真ん中のダウンロードボタンをクリックして保存場所を設定する画面を呼び出します。
▶ 適当な保存場所を指定したら、ボタン「Export Here」をクリックします。
セキュリティの関係で確認画面が表示されたら、画面の表示に従って進めてください。
▶ エクスポート中は進行状況が円グラフで表示されるので、完了するまでしばらく待ちます。
▶ エクスポートが完了すると、Finderにフォルダが表示されます。
▶ エクスポートされたフォルダ・ファイルは、次の構成になっています。
メモのフォルダ階層は再現されていますが、メモ本文と画像・PDF等が別々に保存されています。
- メモ本文:Markdown形式のテキストファイル
- 画像:フォルダ「images」内に保存
- PDFなどの添付ファイル:フォルダ「attachments」内に保存
▶ 元のメモと、エクスポートされたMarkdown形式のファイルを比較してみます。
▶ Markdown形式だと画像等が確認できないので、Markdown形式の表示に対応している「Typora」といったアプリを使うと、画像を埋め込んだイメージで表示ができます。
以下は、Typoraで表示したところです。
元のメモに近いイメージで表示できているのではないでしょうか。
④ 「スクリプトエディタ」を使ってエクスポート
この方法は、Mac標準アプリ「スクリプトエディタ」の使い方に慣れている中級者以上のユーザ向けなので、手順は簡単な説明にします。
▶ アプリ「スクリプトエディタ」を起動して、以下のスクリプトを貼り付けて、適当な名前を付けて保存します。
set exportFolder to (choose folder) as string -- Simple text replacing on replaceText(find, replace, subject) set prevTIDs to text item delimiters of AppleScript set text item delimiters of AppleScript to find set subject to text items of subject set text item delimiters of AppleScript to replace set subject to "" & subject set text item delimiters of AppleScript to prevTIDs return subject end replaceText -- Get an HTML file to save the note in. We have to escape -- the colons or AppleScript gets upset. on noteNameToFilePath(noteName) global exportFolder set strLength to the length of noteName if strLength > 250 then set noteName to text 1 thru 250 of noteName end if set fileName to (exportFolder & replaceText(":", "_", noteName) & ".html") return fileName end noteNameToFilePath tell application "Notes" repeat with theNote in notes of default account set noteLocked to password protected of theNote as boolean set modDate to modification date of theNote as date set creDate to creation date of theNote as date set noteID to id of theNote as string set oldDelimiters to AppleScript's text item delimiters set AppleScript's text item delimiters to "/" set theArray to every text item of noteID set AppleScript's text item delimiters to oldDelimiters if length of theArray > 4 then -- the last part of the string should contain the ID -- e.g. x-coredata://39376962-AA58-4676-9F0E-6376C665FDB6/ICNote/p599 set noteID to item 5 of theArray else set noteID to "" end if if not noteLocked then set fileName to ("[" & noteID & "] " & (name of theNote as string)) as string set filepath to noteNameToFilePath(fileName) of me set noteFile to open for access filepath with write permission set theText to body of theNote as string write theText to noteFile as Unicode text close access noteFile tell application "Finder" set modification date of file (filepath) to modDate end tell end if end repeat end tell
▶ 以下の図は、スクリプトエディタでスクリプトを実行した結果の画面です。
▶ スクリプトの実行によってエクスポートされたファイルは、保存場所に指定したフォルダの中に、メモ1つにつき1つのhtml形式のテキストファイルで保存されています。
画像ファイルはbase64という形式でエンコード(暗号化)されて、htmlに埋め込まれていますが、すでにファイルの拡張子がhtmlとなっているので、ダブルクリックでWebブラウザで内容表示できますし、FinderのQuickLook機能で内容をプレビュー表示できます。
結局、どれがおすすめ?
以上、4つの方法をそれぞれ見てきました。
方法 | 保存形式 | 一括 エクスポート |
画像 | 添付ファイル |
①「メモ」の標準機能 | ✕ | ◯ | ✕ | |
②アプリ「Notes Exporter」 | html | ◯ | base64 エンコードで html埋め込み |
✕ |
③アプリ「Exporter」 | Markdown | ◯ | 別フォルダ保存 | 別フォルダ保存 |
④「スクリプトエディタ」 | html | ◯ | base64 エンコードで html埋め込み |
✕ |
結論ですが、アプリ「メモ」のエクスポートにはどれがおすすめでしょうか?
Markdown形式に慣れている人は、③がベストです。
また、慣れていない人もこの機会に慣れるという手もあります。
次点のおすすめとしては、②や③となります。
コメント
Mac の「メモ」アプリのヘビーユーザーです、
「メモ」をエクスポート 記事で紹介いただいた
Notes Exporter に助けられました。
ありがとうございました!