MacBook (13-inch, Late 2006)のHDDを交換したので、その時の手順を写真付きで詳しく解説します。
このあたりのモデルは、CPUがCore 2 Duo世代で処理能力が低いうえ、macOSも最大で10.7 Lionや10.11 El Capitanまでなので、普段使いには適していません。
しかし、HDD/SSDへの交換が非常に簡単なので、音楽を聞いたり簡単な文書を作るセカンドマシンとして使うのはどうでしょうか?
MacBook内蔵HDD交換のメリット・デメリット(リスク)
メリット
- このページで紹介しているモデルは、歴代のMacの中でも最もHDD交換が簡単
- HDDが故障しても、自分で安価に修理できる
- もともと内蔵していたHDDよりも、大容量で低発熱で騒音の少ない最近のHDDに交換できる
- SSDに交換すれば、HDDよりも動作速度が速くなり故障も少なくなる
デメリット(リスク)
- 2006〜2009年発売でCore 2 Duo世代のMacなので、性能は過剰な期待はできない
- 余っているSSDやメモリを使う、ぐらいの気持ちがちょうど良い
対象のMacBookのモデル(機種)
当ページで説明している方法でHDD/SSDの交換ができるMacの機種の一覧です。
いわゆる「インテルMac」の最初期のモデルで、CPUはCore Duo/Core 2 Duoで、のちのCore i5やCore i7と比べると性能は非常に低いです。
また、外観上の共通点は、白のポリカーボネート(強化プラスチック)の本体です。
本体を裏返すと、交換可能なバッテリーが見えます。
発売年 | モデル(機種) | 最小OS | 最大OS |
---|---|---|---|
2006 | MacBook (13-inch) | 10.4.6 | 10.7.5 |
2006 | MacBook (13-inch, Late 2006) | 10.4.8 | 10.7.5 |
2007 | MacBook (13-inch, Mid 2007) | 10.4.9 | 10.7.5 |
2007 | MacBook (13-inch, Late 2007) | 10.5 | 10.7.5 |
2008 | MacBook (13-inch, Early 2008) | 10.5.2 | 10.7.5 |
2008 | MacBook (13-inch, Late 2008) | 10.5.4 | 10.7.5 |
2009 | MacBook (13-inch, Early 2009) | 10.5.6 | 10.11.6 |
2009 | MacBook (13-inch, Mid 2009) | 10.5.7 | 10.11.6 |
End of list |
モデル(機種)の確認方法ですが、OS X 10.7 Lion以降ならアップルメニューの「このMacについて」から表示できます。
以下は、OS X 10.7 Lionの場合の確認方法ですが、OSのバージョンによって手順が多少異なります。
▶ アップルメニューから「このMacについて…」を選択
▶ ボタン「詳しい情報…」をクリック
▶ 図の矢印の部分に、Macのモデルの表示
他の確認方法ですが、MacBook本体を裏返してバッテリーを取り外した部分にシリアル番号が書かれているので、それをもとに以下のサイトでモデル(機種)が検索できます。
OSの復元方法を事前に決めておく
このページで紹介している2006年Midから2009年MidまでのMacBookは、すべてリカバリディスクが同梱されています。
HDDを交換した後は、リカバリディスクを使って新規インストールするか、または別途インストール用のディスクやUSBメモリを用意する必要があります。
別途インストール用のディスクとしては、OS X 10.6.3のディスクがAmazonから購入できます。
一方、OS X 10.7 Lionの場合は、インストール用のUSBメモリをアップルから購入するか、自分でインストールプログラムをダウンロードしてUSBメモリを作成します。
USBメモリは、以下のアップル公式サイトから購入できます。
さらに、USBメモリを自作する場合は、以下の記事で手順を紹介しています。
データのバックアップについて
HDD交換作業に失敗したときのために、データのバックアップを取っておくことを強く推奨します。
方法は、Mac標準機能のTimeMachineが手軽でおすすめです。
また、その他のバックアップ方法については、以下の記事から複数紹介しているのがご覧いただけます。
必要な工具
必須の工具
次の2つは、ないと作業ができないので、必須です。
- プラス精密ドライバー(サイズPH00?)
- T6トルクスドライバー
プラス精密ドライバーは、サイズが「PH00」となりますが、ドライバーによってはサイズが合わない場合もあるようなので、できれば2〜3種類かそれ以上の複数のサイズをそろえておいてください。
T6のトルクスドライバーは、おそらく持っている人が少ないと思いますが、先端が星型になっている特殊なドライバーです。
「トルクス」という名前は登録商標になっているので、「ヘックスローブ」という名前で呼ばれることもありますが、実際は同じものです。
ホームセンターやAmazonで取り扱っています。
100均にも置いてある場合があります。
T6トルクスドライバー
使用可能なHDDやSSD
交換用のHDDやSSDとしては、SATA形式の2.5インチのドライブが使えます。
注意点としては、2.5インチのドライブには”厚み”が複数あって、7mmと9.5mmならば使用可能です。
一方、12.5mmや15mmだとMacBookに収納できないので、使用できません。
以下は、おすすめの商品です。
最大容量はSSDは1TBまで(一部2TBもあるが非常に高価)、HDDなら2TBまでで、それぞれ複数の選択肢から選べます。
なので、速度優先ならSSD、容量優先ならHDDを選んでください。
どちらか迷ったら、SSDをおすすめします。
2.5インチSSD
2.5インチHDD
MacBookの分解とHDDの交換の手順
▶ MacBookから電源ケーブルを抜いて、ひっくり返します。
▶ 10円玉や100円玉などの硬貨を使って、バッテリーをロックしているネジを回します。
▶ ロックが外せたら、バッテリーを取り出します。
▶ 図の矢印が指し示しているネジ3箇所を、プラスドライバー(サイズH00?)で外します。
注意点としては、ネジの頭をなめやすいので、ドライバーのサイズが合わなかったら違うサイズを使い、慎重に作業を進めてください。
▶ ネジが取り外せたら、図のように金属の部品を手前に引っ張るようにして取り外します。
▶ 図のように、HDDが入っている部分のベロを引っ張り出しながら、HDDを取り出します。
▶ HDDが取り外せたら、図で矢印が指し示している4箇所のネジを、T6トルクスドライバーで外します。
▶ ネジが取り外せたら、分解完了です。
交換用のHDD/SSDは、ここまでの逆の手順で組み立ててください。
まとめ
ここで紹介したMacBookは、白いポリカーボネートのポップなデザインで人気のあったモデルです。
2021年現在でメインで使うには厳しいですが、iTunesで音楽を聞くなどインテリア兼用でなら、現在でも十分使えるのではないでしょうか?
ただし、わざわざ費用をかけて直すほどではないと思うので、余っているHDDやSSDを使い回す、といった使い方がおすすめです。
参考資料
このページの記事は、ここまでです。
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