iCloudドライブは、アップルが提供する「iCloud」というサービスの一機能ですが、実際にどういったことができるのか、設定方法はどうするのか、について図解入りで詳しく説明します。
iCloudドライブを一言で表現すると、「クラウドストレージと連携した、複数のデバイス間のファイル同期サービス」です、
似たような競合するサービスとしては、Dropbox、Microsoft OneDrive、Googleドライブなどがあります。
iCloudドライブで出来ること
主に、次のようなことができます。
- Mac、iPhone、iPod Touch、iPad、Windowsの内蔵ドライブをクラウド経由で同期できる
- クラウドに保存したデータは、Webブラウザで表示することができる
- クラウドに保存したデータは、第三者に公開(共有)することができる
- 保存容量5GBまでは無料で、それ以上は容量ごとに有料のサブスクリプト契約が必要
- 1つのファイルの最大サイズは50GB
内蔵ドライブの同期をするためには、次の要件を満たす必要があります。
Mac・iPhone・iPod Touch・iPadでは、iCloudドライブ機能はOSと統合されているので、アプリを追加インストールする必要はありません。
デバイス | OSバージョン |
---|---|
Mac | Mac OS X 10.10 Yosemite以上 |
iPhone・iPod Touch | iOS 8以上 |
iPad | iOS 8以上またはiPadOS 13以上 |
Windows | アプリiCloud 10以上を入れたWindows 10以上 |
iCloudドライブの設定方法
Macの設定方法
以下の画面のスクリーンショットは、macOS 12 Montereyを使用しています。
macOSのバージョンによって、画面の表示内容が異なる場合があります。
▶︎ Finderを前面に表示して、フォルダ「アプリケーション」の中にある、アプリ「システム環境設定」を起動します。
▶︎ 「システム環境設定」が起動したら、アイコン「Apple ID」をクリックします。
▶︎ 画面が「Apple ID」に切り替わったら、左の列から「iCloud」をクリックします。
▶︎ 画面の右側に設定項目が表示されるので、「iCloud Drive」にチェックを入れると、iCloudドライブでMac内蔵ドライブがクラウド経由で同期されるようになります。
さらに詳しい設定については、このあと説明します。
▶︎ まず最初に、「Macストレージを最適化」の項目について説明します。
これにチェックが入っていると、Mac内蔵ドライブの容量に余裕があるときは、iCloudドライブの同期データを全てクラウド経由でダウンロードして保存して、余裕がないときは古いデータは必要になった場合にダウンロードするようになります。
▶︎ 次に、iCloudドライブで同期する書類の種類について説明します。
では、「iCloudドライブ」の右にあるボタン「オプション」をクリックしてみましょう。
▶︎ 図のように、iCloudドライブで同期する書類の種類を設定する画面が表示されます。
一番上の「”デスクトップ”フォルダと”書類”フォルダ」にチェックを入れると、Mac内蔵ドライブの個人フォルダに保存されているフォルダ「デスクトップ」と「書類」がiCloudドライブに同期されるようになります。
▶︎ 書類の種類を設定する画面を下にスクロールして表示される「iCloud Drive」にチェックを入れると、Mac内蔵ドライブに同名のフォルダが作成されて、iCloudドライブに同期されるようになります。
色々設定できることはわかったんだけど、じゃあ具体的にどうするのがオススメなのか教えて欲しいんだけど?!
Macユーザはデスクトップに自作ファイルを保存している人が多いと思うけど、その人は「”デスクトップ”フォルダと”書類”フォルダ」にチェックを入れるのがオススメ。
一方、デスクトップには何も置かずに、作業フォルダを作ってそこに自作ファイルを保存している人は、「ICloud Drive」にチェックを入れるのがオススメ。
要するに、自分の作業フォルダとしている場所にチェックを入れるといいと思うよ。
▶︎ ここまでの設定が終わったら、画面の右下のボタン「完了」をクリックして閉じます。
▶︎ MacのiCloudドライブの設定については以上です。
iPhone・iPod Touch・iPadの設定方法
以下の画面のスクリーンショットは、iOS 15(iPhone・iPod Touch向け)を使用しています。
iPadOSでも画面の構成は基本的には同じなので、同様に設定ができます。
ただし、iOSやiPadOSのバージョンによって、画面の表示内容が異なる場合があります。
▶︎ アップル純正アプリ「設定」を起動します。
▶︎ アプリ「設定」が起動したら、画面一番上のApple IDの部分をタップします。
▶︎ 画面がApple IDの設定に切り替わったら、項目「iCloud」をタップします。
▶︎ 画面が「iCloud」の設定に切り替わったら、項目「iCloud Drive」をオンにすると、iCloudドライブの同期が有効になります。
▶︎ iCloudドライブで同期しているフォルダは、アップル純正アプリ「ファイル」を起動して、項目「場所」-「iCloud Drive」で表示できます。
▶︎ iPhone・iPod Touch・iPadのiCloudドライブの設定については以上です。
Windowsの設定方法
Windowsでは、専用のiCloudアプリをインストールする必要があります。
以下の画面のスクリーンショットは、Windows 11 Homeを使用しています。
Windowsのバージョンやエディション(Proなど)によって、画面の表示内容が異なる場合があります。
ただし、Windowsのバージョンによって、画面の表示内容が異なる場合があります。
▶︎ 以下のリンクをクリックして、iCloudアプリのインストーラをダウンロードします。
ダウンロードするには、Windowsを使い、Microsoft Storeを起動する必要があります。
【リンク先】
【Microsoft Store】
▶︎ アプリをインストールしたら、起動して設定画面を開始します。
iCloudアプリを起動するには、Windowsの「スタート」メニューを表示して、「iCloud」を起動します。
▶︎ 図のように「ユーザーアカウント制御」の画面が表示されたら、許可するので、ボタン「はい」をクリックします。
▶︎ メールクライアントの設定について警告が出たら、ボタン「OK」をクリックします。
▶︎ 図のようにiCloudのログイン画面が表示されたら、すでに持っているApple IDとパスワードを入力して、画面の下のボタン「サインイン」をクリックします。
▶︎ 図のように確認コードの入力画面が表示されたら、コードを入力して画面が進むのを待ちます。
▶︎ iCloudアプリの設定画面が表示されたら、項目「iCloud Drive」にチェックが入っていることを確認してから、画面下部のボタン「適用」をクリックします。
ボタン「適用」をクリックして数十秒間かかって設定を保存するので、ボタンが押せない状態になったら、右隣のボタン「閉じる」をクリックします。
▶︎ iCloudドライブの設定を完了すると、Windowsの「ファイルエクスプローラー」の左サイドバーから「iCloud Drive」を選択すると、iCloudドライブのファイルにアクセスできます。
▶︎ WindowsのiCloudドライブの設定については以上です。
まとめ
iCloudドライブの概要と、Mac・iPhone・iPod Touch・iPad・Windowsでの設定方法を説明しました。
パソコンやスマホをアップル製品またはWindowsで固めている人には、OSと統合されて使いやすいクラウドサービスなので、メインのデータ保存場所としておすすめです。
データのバックアップという意味でも、ローカルストレージとクラウドストレージの2ヶ所以上でデータ保存されるのでメリットがあります。
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