AppleシリコンMacでは外部ドライブにmacOSをインストールして起動ドライブとして使用できます。
ただし、従来のインテルMacとはやり方が違う部分が多々ありますので、図解を使いながら詳しく説明します。
- AppleシリコンMacで、外部ドライブから起動できるかどうか、起動できるなら具体的な手順を知りたい人
① 準備するもの
次のものを用意してください。
- macOS Big Sur 11.1以降がインストールされたAppleシリコンMac(M1 Mac)
- Thunderbolt 3接続の外部ドライブ
macOS Big Sur 11では外部ドライブ作成時に不具合があったため、11.1以降のバージョンが必要です。
また、外部ドライブはThunderbolt 3以外、例えばUSB 3.0でインストールできたと思っても、うまく起動できないトラブルが起きます。
Thunderbolt 3ドライブは選択肢が少ない上に価格も高いのですが、今回は以下の組み合わせでインストールと起動に成功しました。
無難な選択でリーズナブルな値段に抑えたい方にはオススメします。
② 外部ドライブの作成方法
ドライブの初期化
- いったん外部ドライブ全体を消去して、GUIDパーティションマップ&APFSで単一のパーティションを作る必要があります。
- 既に何らかのパーティションがあって、パーティション追加をした場合には、macOSのインストール先の選択ができません。
▶ Mac本体に、起動用の外部ドライブを接続します。
なお、誤ってデータを消去してしまわないように、できれば他の外部ドライブは外しておいたほうが安全です。
▶ Finderを前面に表示して、フォルダ「アプリケーション」-「ユーティリティ」の中の、アプリ「ディスクユーティリティ」を起動します。
▶ 「ディスクユーティリティ」が起動したら、以下の図で矢印が指し示している「表示」と書かれたアイコンをクリックして、「すべてのデバイスを表示」を選びます。
▶ 図のようにパーティション以外にディスクの情報も表示されたら、これからmacOSをインストールする外部ドライブを選択します。
選択したら、画面の上の「消去」と書かれたアイコンをクリックします。
▶ 図のように消去の操作画面が表示されたら、次のように各項目を設定します。
- 名前:適当に
- フォーマット:APFS
- 方式:GUIDパーティションマップ
以上を設定したら、右下の「消去」ボタンをクリックします。
▶ 消去には数十秒かかりますが、完了したら右下の「完了」ボタンをクリックします。
▶ 消去が完了したら、「ディスクユーティリティ」の左上の赤いボタンをクリックするなどして閉じます。
macOSのインストール
- macOSのインストールが最後の1分でしばらく進まなくなることがありますが、4~5時間放置して様子を見てください、。
- 外部ドライブにインストール完了直後に「起動ディスク」の設定を行わないと、内蔵ドライブから起動できなくなる場合があります。
▶ 以下のリンクをクリックして、Mac App StoreのmacOS Big Surのページを開きます。
▶ 図のようにmacOS Big Surのページが開いたら、「入手」ボタンをクリックしてダウンロードします。
▶ ダウンロードが完了すると、図のようにインストール画面が起動します。
起動したら、「続ける」ボタンをクリックします。
▶ インストール開始前にライセンス契約の画面が表示されます。
表示されたら、図のように「同意する」ボタンをクリックして、画面を進めます。
▶ 図のようにドライブのアイコン画面が表示されたら、矢印が指し示している「すべてのディスクを表示…」のボタンをクリックします。
▶ 外部ドライブのアイコンが表示されたら、①インストール先の外部ドライブをクリックして、②「続ける」のボタンをクリックします。
▶ 図のように「新規ボリュームのオーナーに設定するユーザを選択」という画面が表示されたら、内蔵ドライブの設定をコピーする場合は「〜からアカウント設定をコピー」にチェックを入れます。
以下の画面では新規ユーザとして設定したいので、チェックを外しています。
以上の設定ができたら、「インストール」のボタンをクリックします。
▶ 図のように「macOS big Surのインストールを続けるには、所有者としてログインする必要があります。」と表示されたら、現在ログインしているMacのパスワードを入力して「ロックを解除」のボタンをクリックします。
▶ 図のようにインストール進行中の画面が表示されたら、画面の操作を要求されるまで、しばらく置します。
▶ 図のように「Macを再起動」という画面が表示されたら、「再起動」のボタンをクリックします。
このあと、インストール処理中に2〜3回Macが再起動されますが、何か画面操作を要求されるまで放置します。
▶ 複数回Macが再起動されたあと、macOSの初期設定画面が表示されます。
表示されたら初期設定を行います。
通常の初期設定と変わりませんので、ここでは具体的な画面説明は省略します。
初期設定が終わったら、引き続いて【起動ドライブの設定】に進んでください。
この設定をしないと、内蔵ドライブと外部ドライブの起動切り替えが上手くいかなくなるので、必ず行うようにしてください。
起動ドライブの設定
▶ 「システム環境設定」を開いて、「起動ディスク」をクリックします。
▶ 「起動ディスク」が表示されたら、起動ドライブが外部ドライブに割り当てられているので、内蔵ドライブに変更しておきます。
これをやっておかないと、外部ドライブを接続していないときに内蔵ドライブの起動に失敗して起動できなくなります。
▶ 内蔵ドライブに変更できたら、外部ドライブから起動したMacをシステム終了(シャットダウン)しても大丈夫です。
③起動ドライブを切り替える手順
内蔵ドライブから起動する場合
macOSがインストールされた外部ドライブを接続していない状態で、Macを起動するだけでOKです。
外部ドライブから起動する場合
▶ Macの電源が落ちている状態で、macOSがインストールされた外部ドライブをMacに接続します。
▶ Macを「リカバリモード」で起動します。
起動方法は、MacBook Air/Proの場合はキーボード右上の「電源スイッチ&Touch IDボタン」を押し続けて、歯車の形のアイコンの「オプション」などが表示されるまで待ちます。
Mac miniの場合は、本体裏の「電源スイッチ」を押し続けます。
【MacBook Air/Pro】
【Mac mini】
▶ 図のように歯車のアイコンの「オプション」が表示されたら、「電源スイッチ&Touch IDボタン」や「電源スイッチ」から指を離します。
さらに、「オプション」の下のぐるぐる回るカーソル(?)が消えるまで待ちます。。
▶ 図のようにドライブのアイコンが表示されたら、起動に使う外部ドライブをクリックして、その下の「続ける」をクリックします。
▶ 自動的に再起動がかかって、リンゴマークが表示されて起動されます。
▶ ログイン画面が表示されたら、パスワード入力して使用可能になります。
このページの記事は、ここまでです。
コメント
とても参考になりました♪
ところで質問なのですが、
> 「起動ディスク」が表示されたら~
これをやっておかないと、外部ドライブを接続していないときに内蔵ドライブの起動に失敗して起動できなくなります。
、とありますが、(外付けを無くすなどして)起動出来なくなっても、『リカバリーモード』で起動して、元のmac本体のドライブを指定し直して起動すれば良いのではないでしょうか?
それとも、『リカバリーモード』で起動自体出来なくなってしまうのでしょうか?
追記
Mac miniで試してみたら、外付けを起動ディスクにしていた場合、その外付けを外した場合、通常起動では起動しませんでしたが、記事内のリカバリーモードなら起動できました♪(もちろん、リカバリーモードで起動後起動ディスクの変更も可能。)
なので、無理やり起動ディスクを本体内の内蔵ディスクにしなくても、リカバリーモードの起動方法さえ覚えておけば問題なさそうです♪
(基本内蔵ディスクを使用するなら、起動ディスク設定を内蔵ディスクにしておいた方が面倒くさくないですが。)
NVMeケースにSATA SSDでは使用できませんでした。