インテルMacのクリーンインストールの方法を、図解を使って詳しく説明します。
macOSのバージョンごとの操作方法の違いや、注意点もあわせて紹介します。
- Macのクリーンインストールをやってみたいが、やり方が難しそうで心配な人
AppleシリコンMac(M1 Macなど)のクリーンインストールをする場合には、別に記事を書きましたので、そちらを御覧ください。
①事前準備
インストールするOSのバージョンを決める
Macは機種によってインストールできるmacOSのバージョンの範囲がキッチリと決められています。
機種ごとに対応するバージョンは、以下のリンク先の記事で説明しています。
以下では、話をわかりやすくするために、具体的な機種として、以下の「MacBook Pro(Retine, 15-inch, Late 2013)」で説明します。
No | バージョン | 具体例 |
---|---|---|
① | 購入時にインストールされていたバージョン | Mavericks 10.9 |
② | 現在インストールしているバージョン | Catalina 10.15.7 |
③ | 当機種が対応している最新バージョン | Big Sur 11.2.3 |
④ | 任意のバージョン | Mavericks 10.9 〜Big Sur 11.2.3 |
上記の①〜③のバージョンについては、Macの電源を入れるときに「リカバリモード」で起動すればインストールできます。
「リカバリモード」を起動するときのキーボード操作の違いにより、①~③の3種類のパターンがありますが、具体的な操作方法については後で説明します。
しかし、④については2つ事前に準備することがあります。
- 「macOSインストール用のUSBメモリ」の作成
- 「T2チップ搭載Mac」の場合は、外部ドライブ起動の許可
作成方法については、以下のリンク先で詳しく説明しているので、参考にしながら作成してください。
また、④のように外部ドライブから起動する場合は、「T2チップ搭載Mac」ではセキュリティの関係上、外部ドライブ起動を許可する必要があります。
「T2チップ搭載Mac」は、アップルのサポートページで記載されていますが、以下に該当する機種です。
区分 | 該当機種 |
---|---|
MacBook Pro | 2018年以降の発売機種 (2018年も含む) |
MacBook Air | |
iMac | 2020年以降の発売機種 (2020年も含む) |
iMac Pro | 全機種 |
Mac Pro | 2019年以降の発売機種 (2019年も含む) |
Mac mini | 2018年以降の発売機種 (2018年も含む) |
該当機種の場合は、以下のリンク先を参考にしながら、「外部メディアからの起動を許可」してください。
内蔵ドライブのデータのバックアップ
macOS領域
クリーンインストールをすると、内蔵ドライブのデータは全て消えるので、消えたら困るデータは必ずバックアップを取るようにしてください。
バックアップの方法ですが、万が一データが読めいないことに備えて
- Mac標準のTime Machine
- 重要なデータをFinderで手動でコピー
- バックアップアプリでバックアップ
といったように、二重・三重にバックアップを取ることをおすすめします。
3行目のバックアップアプリについては、以下のリンク先で詳しく使い方を説明しています。
無料アプリ
全機能が無料
無料/有料アプリ
いわゆる「ドライブ/パーティションのクローンアプリ」だが、基本機能は無料で使える
有料アプリ
30日間の試用期間あり
Bootcamp領域
Bootcamp領域を作っている場合は、内蔵ドライブ全体をクリーンインストールすると消えますが、macOSのパーティション(またはボリューム)をクリーンインストールする場合は、基本的には消えません。
しかし、誤操作やMacの不具合により、Bootcamp領域から起動しなくなったりデータが消える可能性がゼロではないので、消えたら困るデータは必ずバックアップを取るようにしてください。
②古いデータの消去
Macをリカバリモードで起動
▶ まず、Mac本体はシャットダウンして、完全に電源が落ちた状態にしてください。
▶ そのうえで、先の「①事前準備 – インストールするOSのバージョンを決める」で決めたバージョンにより、Mac本体の電源を入れます。
No | バージョン | 操作方法 |
---|---|---|
① | 購入時にインストールされていたバージョン | shift + option(⌥) + command(⌘) + R を押したまま電源を入れる |
② | 現在インストールしているバージョン | command(⌘) + R を押したまま電源を入れる |
③ | 当機種が対応している最新バージョン | option(⌥) + command(⌘) + R を押したまま電源を入れる |
④ | 任意のバージョン | USBメモリを挿入して、option(⌥) を押したまま電源を入れる |
表の④の「任意のバージョン」でUSBメモリから起動している場合は、画面にMac内蔵ドライブとUSBメモリが表示されたら、USBメモリを選択します。
▶ もしも起動時にパスワードの入力を求められたら、適正なパスワードを入力して操作を続けます。
▶ 図のように「macOSユーティリティ」という画面が表示されたら、内蔵ドライブのデータを消去するので、そのまま次の説明に進んでください。
なお、macOSのバージョンによって画面のタイトルは変わりますが、表示される項目は基本的には変わりません。
- macOS 11 Big Sur:「macOS復旧」
- macOS 10.12 Sierra~10.15 Catalina:「macOSユーティリティ」
- OS X 10.8 Mountain Lion~10.11 El Capitan:「OS Xユーティリティ」
- Mac OS X 10.17 Lion:「Mac OS Xユーティリティ」
内蔵ドライブのデータの消去
▶ 「macOSユーティリティ」などの画面で、「ディスクユーティリティ」を選んで、「続ける」ボタンをクリックします。
▶ 「ディスクユーティリティ」は、macOSのバージョンによって画面のデザインが変わっていますが、操作する内容はすべて一緒です。
ですが、説明をわかりやすくするために、以下のa)~c)の3パターンに分けて説明します。
- a) OS X 10.7 Lion 〜 OS X 10.10 Yosemite
- b) OS X 10.11 El Capitan 〜 macOS 10.14 Mojave
- c) macOS 10.15 El Capitan 〜 macOS 11 Big Sur
a) OS X 10.7 Lion 〜 OS X 10.10 Yosemite
b) OS X 10.11 El Capitan 〜 macOS 10.14 Mojave
c) macOS 10.15 El Capitan 〜 macOS 11 Big Sur
macOS 10.15 Catalina以降の場合は、「Macintosh HD」と「Macintosh HD – Data」と2つが表示されますが、前者がシステム領域で後者がデータ領域となります。
この2つは「ボリュームグループ」と呼ばれて一体化して使われていて、どちらかを消去・削除するときに、2つとも消去・削除することができます。
▶ ここまでで、上記のa)~c)のいずれかのパターンで「消去」が完了したら、「ディスクユーティリティ」を終了します。
③macOSのインストール
macOSのインストール
▶ 「macOSユーティリティ」などの画面で、「macOSを再インストール」を選んで、「続ける」ボタンをクリックします。
▶ 図のようにインストール画面が表示されたら、画面の指示に従ってインストールを進めてください。
基本的には画面通りなので、以降の説明は省略します。
このページの記事は、ここまでです。
コメント