macOS 12 MontereyのUSBメモリ作成コマンドを追加しました。
macOS 10.12 SierraのUSBメモリ作成コマンド実行時のエラー対処法を追加しました。
macOS 11 Big SurのUSBメモリ作成コマンドを追加しました。
macOS(OS X)の10.7 Lion以降全てのバージョンについて、インストール用USBメモリを作成する方法を紹介します。
ここではMac標準アプリの「ターミナル」を使った手順を、図解を使って詳しく解説します。
その他のUSBメモリの作成方法として、以下の記事では「DiskMaker X」というフリーソフトを使った方法を紹介しています。
ただし、「DiskMaker X」はOS X 10.7からmacOS 10.15 Catalinaまでしか使えません。
macOS 11 Big Surや12 Montereyの場合は、このままこのページを読み進めてください。
用意するもの
macOS(OS X)インストーラー
macOS(OS X)のインストーラーを入手します。
バージョン別の詳しい手順は、以下の記事で紹介しています。
USBメモリ
上記のmacOS(OS X)のインストーラーのファイルサイズ+若干の余裕を見た容量のあるUSBメモリが必要です。
USBメモリによってはうまくいかなくて苦労した後で、違う機種に変えたらサクッとうまくいくことがよくあるので、実績があるものを選ぶことが重要です。
ちなみに、私が実際に使って問題なかったのは、アマゾンで購入した次の機種です。
スライド式・キャップ式・iPhone/iPad用と一緒のページに載っていますが、買ったのはスライド式です。


どうやってもうまくいかないUSBメモリがあります。
そういうときは、きっぱり諦めて他のUSBメモリを使うと良いでしょう。
それから、Mac本体の内蔵SSD/HDDの空き容量が少なくなっていると、USBメモリ作成に失敗する確率が高くなります。

「用意するもの」の説明は、ここまでです。
手順説明
USBメモリを初期化する
- ①
- ②
- ③
- ④
- ⑤
- ⑥
- ⑦
- ⑧
- ⑨
- ⑩
- ⑪
以下の画面のように、緑色の完了マークが表示されて、「消去プロセスが完了しました。」と表示されたら、消去完了したので「完了」ボタンをクリックします。
このあと、OS X 10.7 Lionか10.8 Mountain Lionのインストール用USBメモリを作る人は、このまま説明を読み続けてください。
10.9 Mavericks以降の人は、「ディスクユーティリティ」を終了して、次の手順に進んでください。
- ⑫では、10.7 Lionか10.8 Mountain Lionの人は、以下の点を確認してください。
- ①左側の「外部」のカテゴリにある、さっき初期化したUSBメモリを選択します
- ②以下の図の矢印が指し示している「装置」の部分に注目します。
そうすると、以下の図では「disk2s4」と表示されているので、「disk2」の部分をメモするなりして控えておきます。
この部分の意味は物理ディスクの番号を表していて、このあとOSインストール用USBメモリを作る時に必須の情報となります。
また、番号を間違えてしまうと、誤って他のHDDやSSDを初期化してしまうので、くれぐれも間違えないように慎重に確認してください。以下の図は、②の矢印の部分の拡大図です。
- ⑬
物理ディスクの番号の確認が済んだら、以下の図の矢印が指し示しているアンマウントのアイコンをクリックして、「ディスクユーティリティ」を終了してください。
なお、USBメモリは取り外さずに接続したままにしておいてください。
ここまで読み進めている人は、OS X 10.7 Lionか10.8 Mountain LionのOSインストール用USBメモリを作る人なので、次の手順に進んでください。
OSインストール用USBメモリを作る
10.9 Mavericks以降の手順
- ①
- ②
- ③
「ターミナル」が起動したら、macOSインストール用USBメモリを作成するコマンドをコピペします。
OSのバージョンによってコマンドが全て違いますので、以下から選んでコピペーしてください。
OSバージョン コピペするコマンド 12 Monterey sudo /Applications/Install macOS Monterey.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/MyVolume
11 Big Sur sudo /Applications/Install macOS Big Sur.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/MyVolume
10.15 Catalina sudo /Applications/Install macOS Catalina.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/MyVolume
10.14 Mojave sudo /Applications/Install macOS Mojave.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/MyVolume
10.13 High Sierra sudo /Applications/Install macOS High Sierra.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/MyVolume
10.12 Sierra sudo /Applications/Install macOS Sierra.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/MyVolume --applicationpath /Applications/Install macOS Sierra.app --nointeraction
上記コマンドでエラーが発生する場合は、
あらかじめ以下のコマンドを実行してから、
やり直してみてください。sudo plutil -replace CFBundleShortVersionString -string "12.6.03" /Applications/Install macOS Sierra.app/Contents/Info.plist
10.11 El Capitan sudo /Applications/Install OS X El Capitan.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/MyVolume --applicationpath /Applications/Install OS X El Capitan.app
10.10 Yosemite sudo /Applications/Install OS X Yosemite.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/MyVolume --applicationpath /Applications/Install OS X Yosemite.app --nointeraction
10.9 Mavericks sudo /Applications/Install OS X Mavericks.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/MyVolume --applicationpath /Applications/Install OS X Mavericks.app --nointeraction
- ④
「ターミナル」にコマンドをコピペしたら、キーボードの「enter」を押して実行します。
そのときにパスワードを聞かれるので、Macにログインする時のパスワードを入力して「enter」を押します。
「enter」を押したりパスワードを入れても、画面表示が何も変わらない場合がありますが、2〜3分経ってから変わる場合がありますので、それまでしばらく待ってみてください。
それでも画面が変わらない場合は、この後の赤い「CHECK」の囲みの中の項目を確認してみてください。
もしも、以下の画面のようなメッセージが表示されたら、キーボードでYを入力します。
If you wish to continue type (Y) then return:
コマンドが上手く実行できない場合は、次のようなことを試してみてください。
- USBメモリをいったんアンマウントして、再度接続してみる
- コマンドのコピペが間違えていないか確認してみる
- 「ターミナル」をいったん終了して、再度実行する
- USBメモリを再度初期化してからいったんアンマウントして、再度接続してみる
- Mac本体を再起動してみる
- ⑤
- ⑥
完了したら、「ターミナル」を終了して、USBメモリをMacから取り外します。
10.7 Lionと10.8 Mountain Lionの手順
- ①
- ②
- ③
「ターミナル」が起動したら、OSインストール用イメージファイルを作成するコマンドをコピペします。
OSのバージョンによってコマンドが違いますので、以下から選んでコピペしてください。
OSバージョン コピペするコマンド 10.8 Mountain Lion hdiutil convert -format UDRW -o ~/OsInstall.img /Applications/Install OS X Mountain Lion.app/Contents/SharedSupport/InstallESD.dmg
10.7 Lion hdiutil convert -format UDRW -o ~/OsInstall.img /Applications/Install Mac OS X Lion.app/Contents/SharedSupport/InstallESD.dmg
- ④
- ⑤
- ⑥以下のコピペするddコマンドは、完了までに2時間前後かかります。
少しでも早くするために、コマンドラインオプションbsがあります。
詳しくは、以下のリンク先をご覧ください。
ddコマンドのbsサイズ - Qiitaddコマンドを使って、イメージファイルをsdcardとかに書き込む際に、bsオプションを使ってバッファリングサイズを調整すると、早くなります。(参考:dd コマンドの bs の値の意味を詳しく教えてく...続けて、たった今作ったOSインストール用イメージファイルから、OSインストール用USBメモリを作ります。
「ターミナル」の画面に、以下のコマンドをコピペして実行します。(キーボードのenterキーを押す)
sudo dd if=OsInstall.img.dmg of=/dev/disk2
そのときにパスワードを聞かれるので、Macにログインする時のパスワードを入力して「enter」を押します。
「enter」を押したりパスワードを入れても、画面表示が何も変わらない場合がありますが、2〜3分経ってから変わる場合がありますので、それまでしばらく待ってみてください。
それでも画面が変わらない場合は、この後の赤い「CHECK」の囲みの中の項目を確認してみてください。
コマンドが上手く実行できない場合は、次のようなことを試してみてください。
- USBメモリをいったんアンマウントして、再度接続してみる
- コマンドのコピペが間違えていないか確認してみる
- 「ターミナル」をいったん終了して、再度実行する
- USBメモリを再度初期化してからいったんアンマウントして、再度接続してみる
- Mac本体を再起動してみる
もしも、”Resource busy”や”Operation not permitted”の表示が出たら、OSインストール用USBメモリがマウントされたままなので、アンマウントしてから、再度コピペしたコマンドを実行してください。
アンマウントは、よく行われるデスクトップに表示されたアイコンをアンマウントではなく、「ディスクユーティリティ」でボリュームをアンマウントしてください。
- ⑦
動作確認
作成したOSインストール用USBメモリで起動できるか、動作確認を行ってください。
- ①
- ②
- ③
参考資料


このページの記事は、ここまでです。
コメント
詳しい解説有り難うございます。
10.13以降のOSのインストール用USBメモリーもAPFSでなく、HFS+ですか。
こんばんは。いつも勉強させていただいています。
さて、当方ですが数日前に2020年Macbook Pro(catalina)を購入したものです。
これまで仕事でイラストレータCS5を使っていたため、catalinaをパーティションで区切り、そこに今まで使用していたSierraをインストールして使おうとしています。
SierraのOSはダウンロードし、サイトを参考にしてUSBに起動ディスクを作成しようとしていました。
サイトでは「現OSより古いバージョンのOSのインストーラーを〜実行できません」となっています。結局、OSのインストーラーから「OS Sierra.app」を取り出さないとUSBでの起動ディスクの作成ができないと感じています。
InstallOS.dmg→InstallOS.pkgをすると「このバージョンのmacOS 10.12.6は、このコンピュータにはインストールできません」とエラーが出てしまいます。どのようにして開いたのかをご教授願えればと思い、不躾ながらご連絡させていただきました。
お返事いただけましたら幸いです。
よろしくお願いいたします。
コメントありがとうございます。
明日、こちらでも動作確認して、結果を報告します。
お返事ありがとうございます。
いろいろググってみたのですが手詰まりで、申し訳ございません。
よろしくお願いいたします。
おまたせしました。
長文になりますが、こちらでの検証結果と対応策を記載します。
<① USBメモリ作成の検証結果>
macOS 10.12 SierraのUSBメモリが作成できない件ですが、当方の次の機種では問題なく動作の確認ができました。
・機種 : MacBook Pro 15インチ Late 2013
・macOSバージョン : 10.15 Catalina
・確認内容 : macOS 10.12 SierraのUSBメモリの作成、その作成したUSBメモリからの起動
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<② お問い合わせのMacの対応macOSバージョンについて>
次に、Hirataさんご使用のMacBook Pro 2020ですが、Catalinaが入っているとのことなので、アップルシリコンMacではなくインテルMacと思われます。
Macでは、使用機種によってインストールできるmacOSの最小バージョンと最大バージョンが決まっています。
MacBook Pro 2020では、次のようになっています。
・インテルMac : macOS 10.15 Catalina 〜 macOS 12 Monterey
・アップルシリコンMac : macOS 11 Big Sur 〜 macOS 12 Monterey
よって、ご使用のMacBook Pro 2020には、いずれもmacOS 10.12 Sierraはインストールすることはできません。
(そもそも、アップルシリコンMacでは、macOS 11 Big Surより下のバージョンで動く機種は存在しません。)
Macの機種とmacOSの対応は、以下のページで紹介しています。
https://yama-mac.com/macos_correspondence_table/
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<③ 解決方法>
仮想環境アプリの使用 : VMWare FusionやVirtualBox(以上は無料)やParallels Desktop(これは有料)といった仮想環境アプリを使い、仮想環境上にSierraをインストールする方法があります。
インテルMacであれば、上記の仮想環境アプリでSierraをインストールした検証結果を次のページで紹介しています。
https://yama-mac.com/diskutility_create_macos_install_iso/#toc2
MacではVMWareだと動いていますが、VirtualBoxはNGみたいですね。
別の方法としては、最近の性能の良いWindowsなら、VMWareにSierraをインストールする方法もあります。
すでにWindowsパソコンを持っているなら、試しにやってみるのが良いと思います。
ただし、Windowsのバージョンやパソコンの機種によってはインストールできない・動かない場合も考えられるので、注意してください。
さらに、この方法についてはmacOSやアドビアプリのライセンス的にどうなるかが不明なので、自己責任で行ってください。
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以上です。
yamafd さま
ご検証ありがとうございます。最も基本的な「対応機種」のことが抜けておりました。
10年使用していたMacbook proがクラッシュして、冷静さに書いていたようです汗。
代案までご用意していただき、申し訳ございません。
windowのマシン含めて、再検討してみようと思います。(ライセンスは大丈夫です)
ありがとございました。
2010年代前半のMacBook Proだと、HDD/SSDの換装が比較的カンタンなので、トライしてみてもいいかもしれません。
その際に、SSDの場合はSATA接続でないと、Sierraからは認識できないので、インストールができないので注意してください。
最近はNVMeのSSDが多く販売されていますが、本来SATA接続のMacでNVMeを使う場合は、通称ゲタというアダプタを使う必要があります。
しかし、ゲタを使ってNVMe接続にすると、Sierraはインストールできません。
以下の記事は、本来SATA接続のMBPにゲタを使ってNVMeのSSDを換装したものですが、これだとNVMe接続になるのでSierraはインストールできません。
https://yama-mac.com/replace_ssd_mbp15_late2013/
以上です。
以前使用していましたMacbook Pro(2011 Early?)は、3年前にSSDに載せ替えてSierraを使っていました。
それが先週、本当に突然お亡くなりになり、1週間いろいろとトライしたのですがダメで、良い機会なので新しいMacbook Proを購入した次第です。
Windowのマシンも持っているのですが、あまり性能が良くないのでAdobeでは使いたくないと考えています。
とりあえず、VMwareをやってみようかと思っています。
10.12 Sierraは最近のmacOSと比べて動作が軽いので、VMWareでもサクサクだと思います。
High Sierra用のを作るのに参考にさせていただきました。
が、「MyVolume is not a valid volume mount point.」というエラーが出てしまいました。
CHECKのところの方法などを全部試しても同様の状況だったので、試しにUSBをアンマウントせずに(USBがマウントされたままの状態で)上記のコマンドをコピペして実行したら作成できました。
関係ないかもしれませんが、その際のディスクユーティリティの画面はUSBでした(BuffaloのMyVolumeのところ)。
ちなみにマシーンは MBP 15inch mid2015、OS 10.13.6 です。
上記の確認方法でブートドライブとして認識されたのを確認しただけなので、ちゃんと動作するかはわかりません。
誰かの役に立つかも?と思い一応コメントしてみました。
いつもわかりやすい説明でご教示くださりありがとうございます。
これからも色々と参考にさせていただきます。