このページでは、Macで「masコマンド」というものを使って、10.9 Mavericksのインストーラーを入手する方法を、図解を使って詳しく説明します。
一部の他のバージョンでも「masコマンド」で入手可能ですが、10.9 Mavericksだけは他のバージョンのようにApp Storeや直リンクでダウンロードができません。
App Storeや直リンクでダウンロードする方法は、以下の記事で詳しく手順を紹介しているので、そちらを御覧ください。
ただし、将来変わる可能性があります。
- 10.10 Yosemite
- 10.9 Mavericks
- 10.8 Mountain Lion
- 10.7 Lion
このページでは、10.9 Mavericksの入手方法メインに説明していますが、各バージョンの入手方法も説明しています。
概要
用意するもの
次のMac本体を用意してください。
- インターネット回線につながったMac本体で、macOS 10.14.4 Mojave以上がインストールされているもの
しかし、今回検証した限りでは「masコマンド」インストールでエラーが出て使えませんでした。
他の方のMacでやってみたら上手くいくかもしれませんが、きちんと調べきっていません。
ということで、参考までに作成者様のページのリンクを貼っておくので、必要な人は調べてみてください。
https://github.com/mas-cli/mas
手順の大まかな流れ
以下のように、手順が長くなっていますが、直接的にOSのダウンロードに必要なのは④⑤の「masコマンド」です。
それをインストールできるために、③の「Homebrew」と②の「Xcodeコマンドラインツール」をインストールする必要がある、という関係になります。
- ①Mac標準の「ターミナル」を開く
- ②「Xcodeコマンドラインツール」のインストール
- ③「Homebrew」のインストール
- ④「masコマンド」のインストール
- ⑤「masコマンド」でOSのダウンロード
「masコマンド」では、OSの「アプリケーションID」を指定することで、ダウンロードができます。
「アプリケーションID」については、次の項目で説明します。
「アプリケーションID」とは?
「アプリケーションID」とは、WebブラウザでApp Storeでアプリを表示するときのURLの一部に含まれている数字です。
具体例を見てみましょう。
たとえば、macOS 10.15 CatalinaのApp Storeのページを開くと、URLは以下の矢印が指し示しているように、”https://apps.apple.com/jp/app/macos-catalina/id1466841314?mt=12″となっています。
この、/id1466841314の数字の部分は固有の数字が振り付けられていて、これが「アプリケーションID」となります。
以下は、URL部分の拡大図です。
2020年9月13日現在、masコマンドで入手可能なOSのバージョンは、以下の表で◯が付いた4つのバージョンのみです。
ただし、今後◯×は変わる可能性があります。
バージョン | アプリケーションID | masで入手可能 |
---|---|---|
OS X 10.7 Lion | 444303913 | ◯ |
OS X 10.8 Mountain Lion | 537386512 | ◯ |
OS X 10.9 Mavericks | 675248567 | ◯ |
OS X 10.10 Yosemite | 915041082 | ◯ |
OS X 10.11 El Capitan | 1147835434 | × |
macOS 10.12 Sierra | 1127487414 | × |
macOS 10.13 High Sierra | 1246284741 | × |
macOS 10.14 Mojave | 1398502828 | × |
macOS 10.15 Catalina | 1466841314 | × |
手順説明
Mac標準の「ターミナル」を開く
- ①
- ②
「ターミナル」が起動したら、これ以降の手順に進んでください。
- 「Xcodeコマンドラインツール」がインストールされているかどうかわからない、またはインストールされていないことがわかっている場合
- 「Xcodeコマンドラインツール」のインストール
- 「Homebrew」がインストールされているかどうかわからない、またはインストールされていないことがわかっている場合
- 「Homebrew」のインストール
- 「masコマンド」がインストールされているかどうかわからない、またはインストールされていないことがわかっている場合
- 「masコマンド」のインストール
パターン これ以降の手順
(クリックで移動できます)「Xcodeコマンドラインツール」がインストールされているかどうかわからない、またはインストールされていないことがわかっている場合 「Xcodeコマンドラインツール」のインストール 「Homebrew」がインストールされているかどうかわからない、またはインストールされていないことがわかっている場合 「Homebrew」のインストール 「masコマンド」がインストールされているかどうかわからない、またはインストールされていないことがわかっている場合 「masコマンド」のインストール - 「Xcodeコマンドラインツール」がインストールされているかどうかわからない、またはインストールされていないことがわかっている場合
「Xcodeコマンドラインツール」のインストール
「Xcodeコマンドラインツール」がインストールできたら、続けて「Homebrew」をインストールします。
「ターミナル」の画面はそのままで、次に進んでください。
「Homebrew」のインストール
- ①
- ②
- ③
- ④
- ⑤
以下のようにコマンドプロンプト画面(コマンド入力画面)に変わったら完了です。
もしも、以下のように「Add homebrew to your PATH in 〜」と表示された場合は、パスを通す必要があるので、パスを通すコマンドを入力します。(サンプルはこのあと表示)
以下のコマンドを入力・実行します。
2行で表示されていますが、全体で1行です。
また、「〜 >> /Users/yamafd/ .profile」の部分は、ホームフォルダの名称によって変わります。
echo 'eval "$(/opt/homebrew/bin/brew shellenv)"' >> /Users/yamafd/.zprofile
さらに、2行目のコマンドを入力・実行します。
eval "$(/opt/homebrew/bin/brew shellenv)"
- ⑥
ここまでの操作ができたら、以下のコマンドを実行してインストールできているかを確認してみましょう。
brew --version
入力するコマンドはHomebrewではなく、brewなので注意してください。
正しくインストールされている場合は、上の図のようにバージョン情報(3.1.5など)が表示されます。
「Homebrew」がインストールできたら、続けて「masコマンド」をインストールします。
「ターミナル」の画面はそのままで、次に進んでください。
「masコマンド」のインストール
- ①
- ②
- ③
- ④
「masコマンド」がインストールできたら、いよいよOSをダウンロードするよ!
やっぱり、「ターミナル」の画面は、開いたままで大丈夫。
「masコマンド」でOSのダウンロード
- ①
Macの「ターミナル」を開いて、以下のコマンドをコピペして実行します。
最後の数字「675248567」は、10.9 Mavericksの「アプリケーションID」です。
「アプリケーションID」が何かについては、この後の”MEMO”で説明します。
mas install 675248567
また、10.9 Mavericks以外のバージョンについては、以下の表を基に「アプリケーションID」を置き換えることで入手することができます。
2020年9月13日現在、masコマンドで入手可能なOSのバージョンは、以下の表で◯が付いた4つのバージョンのみです。
ただし、今後◯×は変わる可能性があります。
バージョン アプリケーションID masで入手可能 OS X 10.7 Lion 444303913 ◯ OS X 10.8 Mountain Lion 537386512 ◯ OS X 10.9 Mavericks 675248567 ◯ OS X 10.10 Yosemite 915041082 ◯ OS X 10.11 El Capitan 1147835434 × macOS 10.12 Sierra 1127487414 × macOS 10.13 High Sierra 1246284741 × macOS 10.14 Mojave 1398502828 × macOS 10.15 Catalina 1466841314 × - ②
- ③
- ④
まとめ
ダウンロードしたMavericksのインストーラは、
- ダブルクリックして実行したり
- インストール用USBメモリ作成
に使えます。
ダブルクリックして実行する場合は、10.9 Mavericks以前までのバージョンのOSで起動中のMacでないと実行できない点には注意してください。(10.9 Mavericksも含みます)
また、インストール用USBメモリの作成方法については、以下の記事で説明していますので御覧ください。
当ページの更新履歴
- 2023/11/20更新
- 【現在は使用不可】にタイトル変更
- 2021/5/23
- ダウンロードできないことがある旨を注意書きで表記
- 2020/10/1
- 最初の公開
コメント
マーベリックをダウンロードしようとしましたが
このApple IDでは再ダウンロードできません。
と出てしまいました。
コメントありがとうございます。
私の実機で試してみましたが、このページの方法でダウンロードできました。
ちなみに、私は以前に10.9 MavericksをApp Storeでダウンロードして入手したことがあるので、それが影響しているのかもしれません。
ダウンロードして入手した経験があったんですね。ないとダメで以前も他の方法で試したのですが、もしかしたらこの方法はいけるのかと思ってました。
ちなみに10.10 Yosemiteはダウンロード経験がなくても大丈夫でした。
私の場合10.7から10.11だったので間のダウンロード経験がないのですが
今使っている10.13は重いし古いとブラウザがネット対応しなくなりつつあるので
ちょっと試したかったのです。
それでも10.10 Yosemiteは記事のおかげでダウンロードできましたので
お世話になりました。ありがとうございました。
こんにちは!今回mavericksをダウンロードしてみたのですが、サインインされていませんとエラーが出てしまいます。どうすればよいでしょうか?
コメントありがとうございます。
2021年5月4日と9日に書き込みされている「stingsさん」と同じ現象ですね。
このときにも私が返答しましたが、10.9 Mavericksは以前にダウンロードしたことがないとダメかもしれません。
10.10 Yosemiteや他のバージョンでもニーズに合うなら、そちらを試してみてください。
そうなんですね…ありがとうございます!ちなみに、OSX lionからならapp storeでmavericksをダウンロードできたりするのですか?
lionからmavericksをDLできるかどうか…はやったことがないのでわかりません。