Macではファイル名に使えても、クラウドサービスのOneDriveで使えない文字があってアップロードできない場合があります。
そこで、Macの「Automator」を使ってファイル名の置き換えを自動化したので、やり方を紹介します。
「Automator」は名前を聞いたぐらいしかない・使ったことがない、という人が多いと思うので、このページではそんな初心者の方向けに書きます。
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Automatorとは、macOSに標準搭載されている簡易型プログラムです。
ざっくり言えば、エクセルのマクロみたいなもんです。
Automatorを使おうと思ったきっかけ
マイクロソフトのクラウドサービス、OneDriveをMac/Windows/Androidと複数の環境から使っているのですが、Macでファイル名として使える「|」や「/」が、OneDriveではアップロードできずにエラーになってしまいます。

最初は、手作業で「|」や「/」をアップロードでもエラーにならない「_」に置き換えていました。
しかし、サイトのスクリーンショットやPDFでは「|」や「/」がよく使われていることに気づき、手作業ではきりがないと考えて、Macの標準機能のAutomatorを使って自動化するようにしました。
Automatorではいろいろな作業を自動化できますが、ここでは「フォルダアクション」という特定のフォルダに対する自動プログラムを組んでみました。
Automatorのフォルダアクションの作成
▶ Finderの「アプリケーション」のフォルダの中の、「Automator」のアイコンをダブルクリックして起動します。

▶ 以下のようにファイル操作ダイアログボックスが表示されたら、①で適当な保存場所を指定して、②でボタン「新規書類」をクリックします。
①の保存場所ですが、好きな場所を指定して構いませんが、図のようにiCloudに保存しておくと、どのMacからも読み出せる上に自動的にバックアップが取れるので、オススメです。
▶ 以下の画面のように「書類の種類を選択してください」と表示されたら、①で「フォルダアクション」を選んでから、②でボタン「選択」をクリックします。
▶ 以下の画面のようになったら、ワークフローを組み立てます。

ここからはしばらく説明が続きます。
じっくり図解入りで説明しますので、がんばって付いてきてください。
▶ 画面左側の「Finder項目の名前を変更」を、右側の領域にドラッグ・アンド・ドロップします。
▶ もしも以下の画面のように「渡されたFinder項目の名前を変更します。”Finder項目をコピー”アクションを追加して、オリジナルを変更しないでコピーを変更するようにしますか?」と表示されたら、今回はファイル名を変更して置き換えるので、「追加しない」のボタンをクリックします。

▶ 以下の画面のようにアクションが追加されたら、意図したファイル名の置き換えをするように変更します。
今回は、ファイル名に「|」が含まれているときは、「_」に置き換えるようにします。
よって、アクションの設定を以下の画面のように変更します。
- ① アクションの種類 : 「テキストを置き換える」を選択
- ② 検索文字列 : 「|」を入力(前後のカッコは入力不要)
- ③ 置換文字列 : 「_」を入力(前後のカッコは入力不要)
文字の「|」や「_」は、次の方法で入力ができます。
【|】

【_】

▶ 引き続き、同じアクションをもう一つ追加します。
やり方は1つ目と同じです。
2つ目のアクションは、ファイル名に「/」が含まれているときは、「_」に置き換えるようにします。
よって、アクションの設定を以下の画面のように変更します。
- ① アクションの種類 : 「テキストを置き換える」を選択
- ② 検索文字列 : 「/」を入力(前後のカッコは入力不要)
- ③ 置換文字列 : 「_」を入力(前後のカッコは入力不要)
①と③は1つ目のアクションと同じで、②は異なります。
▶ ここまでできたら、右上にある「フォルダを選択」から、保存ファイル名を置き換えるフォルダを選択します。
ここでは一例として、「monosnap」というフォルダを選択します。
こうすると、フォルダ「monosnap」にファイルが保存されるたびに、このアクションが実行されるようになります。
▶ 以上でワークフローの組み立ては終わりなので、ファイルを保存します。
Automatorのメニューから「ファイル」-「保存…」を選びます。

▶ 以下の画面のように、ファイル名を付けるダイアログボックスが表示されたら、適当な名前を付けて保存します。

▶ 保存したら、Automatorは終了します。

Automatorのフォルダアクションの作成はここまでです。
引き続いて、フォルダアクションの実行の説明に進んでください。
Automatorのフォルダアクションの実行
では、実際にファイル名の置き換えがうまく動作するかを確認します。
▶ 以下の画面のように、スクリーンショット作成アプリの「Monosnap」でスクショを撮ってみました。
一番上にファイル名が付いていますが、「綺麗に色が出るプリンターのイラスト | 可愛いフリー素材いら.jpg」となっているように、「|」が使われています。

▶ 保存したファイルを見てみると、「|」が「_」の置き換えられていました。成功です。

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