スリープ状態のMacをネットワーク越しに起動させて「画面共有」や「ファイル共有」を使う機能がありますが、アップルではこれを「Wake On Demand」と呼んでいます。
この機能を使うための前提条件や、設定方法を説明します。
このページは、次の方向けに書いています。
- 同じ建物内の離れた場所にあるMacを、スリープ解除して使いたい人
- 出先から、Macをスリープ解除して使いたい人
- Macでも、Windowsパソコンの「Wake On LAN」のような使い方が出来ないかを探している人
「Wake On Demand」が使える前提条件
ハードウエアの前提条件
項目 | 内容 |
ネットワークアダプタ |
|
Macの状態 |
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電源の状態 |
|
システム環境設定の前提条件
項目 | 内容 |
共有サービス設定 |
|
電源設定 |
|
IPアドレス設定 |
|
なぜ、IPアドレス設定で固定IPが強く推奨になっているのかだけど、ネットワークの状態によっては「コンピュータ名」でアクセスできないことがあるからなんだ。
また、出先からは常に「コンピュータ名」ではアクセスができないんだ。
だからこのページでは、確実にアクセスできるように、IPアドレスを指定する方法で説明します!
操作される側のMacの設定
以下は、macOS 11.0 Big Surの画面を使っています。
macOSのバージョンによっては画面デザインや文字が違いますが、適当に読み替えて下さい。
やることは次の3つです。
- 共有サービス設定
- 電源設定
- IPアドレス設定
いずれも「システム環境設定」の項目なので、Macのメニューバーから「システム環境設定」を起動してください。
共有サービス設定
「システム環境設定」から「共有」をクリックします。
「共有」の画面に切り替わったら、必要な「サービス」にチェックを入れます。
以下の画面では、「画面共有」と「ファイル共有」にチェックを入れています。
電源設定
「システム環境設定」から「バッテリー」をクリックします。
「バッテリー」の画面に切り替わったら、左下の「電源アダプタ」をクリックします。
そのうえで、画面右の「ネットワークアクセスによるスリープ解除」にチェックを入れます。
IPアドレス設定
「システム環境設定」から「ネットワーク」をクリックします。
「ネットワーク」の画面に切り替わったら、右下の「詳細…」をクリックします。
詳細設定の画面に切り替わったら、上部のタブ「TCP/IP」をクリックして、以下のようにIPv4を手入力して、最後に「OK」ボタンで保存終了します。
以上の設定が完了したら、「システム環境設定」は閉じて下さい。
スリープ中のMacにアクセスして起動する
操作される側のMacをスリープさせる
MacをACアダプタに繋いだ状態で、スリープさせてください。
シャットダウン(電源終了)だと復帰できないので、注意して下さい!
なお、ノート型の場合はフタは開けても閉めても、どちらもで良いです。
スリープ中のMacに別のMacからアクセスする
MacのFinderを前面に表示して、メニューバーから「移動」-「サーバへ接続…」を選びます。
以下のように「サーバへ接続」の画面が表示されたら、使用するサービスによって入力します。
「画面共有」の場合は、次のように入力します。
vnc://接続先IPアドレス/
「ファイル共有」の場合は、次のように入力します。
smb://接続先IPアドレス/
それぞれ入力して「接続」ボタンをクリックすると、ユーザ名やパスワードを聞かれるので、画面の指示に従って操作します。
そうすると、Macがスリープから復帰して、「画面共有」や「ファイル共有」が使えるようになります。
このページの記事は、ここまでです。
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