Macの「スマートフォルダ」の使い方を、まったくの初心者の人でもわかりやすいように、図を使いながら詳しく解説します。
「スマートフォルダ」の使い方を知っていると、必要なファイルが一発で見つかって作業効率アップを実感できます。
「スマートフォルダ」がいまいち普及しない理由
Macでは「スマートフォルダ」という便利な機能があるんだけど、使いこなしているという人は見たことがない。
その原因を考えてみたんだけど、次の2つが大きいんじゃないかな。
- 具体的にどんなことに使えば便利かピンとこない
- 使い方がわからない
確かに「スマートフォルダ」という言葉は聞いたことがあるような気はする。でも、知らなくても特に困ってないから、別にいいかなって。
同感。
ということで、このページでは「スマートフォルダを使うと、こんな便利なことが出来ますよ」っていう具体例を一緒に考えながら、あわせて使い方も覚えて、ページを去るときにはおみやげとして持って帰ってもらいたい。
とはいえ、いきなり具体例を考えようって言ってもわけわからん状態になるから、最低限の「スマートフォルダ」の作り方は説明して、その後で具体例に進みたい。
了解です。
ラジャー。
基礎編:「スマートフォルダ」の基本的な作り方
ここからしばらくは、会話調でない説明調の文章になります。
▶ 「スマートフォルダ」を作るには、まずFinderを前面に表示された状態にします。
前面になっているかどうかは、以下の画面の矢印の先のように、Macの画面の左上のアップルマークの右が「Finder」になっているかどうかでわかります。
▶ 次に、スマートフォルダの検索対象にしたいフォルダに移動します。
以下の画面では、「yamafd」というフォルダに移動しています。
なんで、ここで検索対象にしたいフォルダに移動しているか、わかるかな?
答えは、「スマートフォルダ」は検索対象を1つのフォルダにしか指定できないから。1つといっても、フォルダの中に含まれるフォルダは検索対象になるから大丈夫。
▶ 以下の画面のように、「ファイル」を選んで「新規スマートフォルダ」を選びます。
▶ 以下の画面が開いたら、「スマートフォルダ」の条件が設定できるようになります。
赤い矢印の先の「+」ボタンをクリックすると、条件が追加されます。
実際に、「+」ボタンをクリックしてみてください。
▶ 以下の画面のようになりますが、検索条件は次のようになります。
- 「種類」が「任意」・・・これは、検索条件を指定していない状態です
▶ ここでたとえば、以下の画面のように、①に検索条件を設定してみましょう。
- 「種類」が「書類」・・・PDFやエクセルやJPGなどが検索対象
そうすると、条件に合うファイルが表示されます。
表示されますが、検索結果のファイルが多すぎるので、さらに②「+」ボタンをクリックして検索条件を追加します。
▶ 検索条件が1行追加されて合計2行の検索条件になりましたが、これはAnd条件になるので、設定した条件に全て当てはまるものが、フォルダ内に表示されます。
以下の画面では、次の2つの条件を設定しています。
- 「種類」が「書類」・・・PDFやエクセルやJPGなどが検索対象
- And
- 「最後に開いた日」が「7日間以内」
以下の画面では3つのファイルしか表示されていないので、2つの条件の両方ともに当てはまるものが3つしかないということがわかります。
▶ 設定した検索条件を保存するには、以下の図のように「保存」ボタンをクリックします。
▶ 以下の図のようにファイル保存のダイアログボックスが表示されたら、①適当な名前をつけて、②「サイドバーに追加」にチェックを入れてから、③「保存」ボタンをクリックします。
以下では「7日間以内の書類」という名前をつけました。
ちなみに、「〜.savedSearch」は省略しても自動的につけられます。
▶ 以下の図のように、Finderのサイドバーに追加されました。
今後は、このアイコンをクリックすると、条件に合うファイルが表示されます。
応用編:「スマートフォルダ」の具体例を一緒に考える
サンプル1:今日使った書類を全て表示したい
「基礎編」で作った「7日間以内の書類」をもとにして、「今日使った書類」のスマートフォルダを考えてみよう。
じゃあ、次の画面を見ながら考えようか。
いま表示されている検索条件は、
- 「種類」が「書類」
- And
- 「最後に開いた日」が「今日」
だね。
Andで結ばれているから、両方の条件に合うものだけが表示されるね。
とりあえず、「種類」が「書類」は変えようがないかな。
そうすると、「最後に開いた日」が「今日」は、もう少し検討の余地がありそう。
じゃあ、「最後に開いた日」の他に何が選べるか、見てみようか。
日付に関係する項目は、「最終更新日」と「作成日」もあるな。
「その他…」ってところも、見てみて。
あっ!項目がいっぱい出てきた!
項目が多いから、右上のフィルタで「日」っていう文字を含む項目だけを選んでみるよ。
このリストから、①項目をクリッして、②「OK」ボタンをクリックすれば、項目が選ばれる。
試しに、「追加日」を選んでみるよ。
今度は、ファイルが表示されたね!
さっきの「最後に開いた日」ではファイルが表示されないで、「追加日」では表示されたのは、ナゼなんだい?
それは、ダウンロードしたファイルだったり、エクスポートや別名保存したファイルだから。
ややこしいけど、ファイル自体はアプリで開いてはいないから、「最後に開いた日」には表示されなかったんだ。
なんという落とし穴…
ここで、ファイルの日時について整理しておくよ。
上の2つはわかりやすい。
下の2つには注意。
名称 | 内容 |
作成日 | ファイルを作成した日 |
最終変更日 | ファイルの更新を最後に行った日 |
最後に開いた日 | ファイルを最後に開いた日
ただし、ファイルを作成しても開かなかったら該当しない |
追加日 | ファイルを追加した日
たとえば、他のフォルダにあったファイルを移動した場合が該当する |
それじゃあ、「今日使った書類」を検索しようとすると、次の条件が必要なのかな?
- 「種類」が「書類」
- And
- 次のいずれかに該当
- 「最終更新日」が「今日」
- 「最後に開いた日」が「今日」
- 「追加日」が「今日」
「次のいずれかに該当」のやり方って、聞いてないよな?
今ここで説明します!
検索条件を追加したときに、「+」ボタンをクリックしたよね。
今度は、キーボードの「option」を押してみると、「+」が「…」に変わるのがわかる。
その状態で、「…」をクリックすると、「次のいずれかに該当」の条件が設定できる。
「…」をクリックしたあとの画面は、次のようになる。
まず、①についてだけど、2行追加されている。
1行目が、「以下の条件のいずれかを満たす」といった行で、2行目が具体的な条件内容を入れる行だね。
上の画面で、②の「+」ボタンをクリックすると、条件が追加できる。
とりあえず、1回だけクリックしてみよう。
あと、③で「-」ボタンをクリックすると、この行の条件が削除される。
ファイルの日時の条件は、①の部分で設定するから、この行はいらないので、「-」ボタンで削除しておこう。
ここまでで、次の矢印で指している条件設定になっているかな?
ここで、「いずれかを満たす」の下2行の条件を設定すればよさそう!
じゃあ、やってみるか。
出来た!
こんな感じのが出来た。
良さそうだね。
今回は、ファイルの日時については「追加日」と「最後に開いた日」を使ったわけか。
状況によっては、「最終更新日」だけで良かったり、項目を3つ4つ組み合わせた方がいい場合もあるから、疑問に思ったら色々試してみてもらいたい。
じゃあ、この設定を②の「保存」ボタンで保存しておくか。
Finderのサイドバーに追加されたから、いつでもワンクリックで使えるようになったね!
結構長い説明だったけど、わかったかな?
サンプル2:今日使ったエクセルとワードとPDFのファイルを表示したい
サンプリ1を参考にしながら、「今日使ったエクセルとワードとPDFのファイルを表示」のサイドバーを作ってみてもらいたい。
まず、「今日使った」ってところは、サンプル1がそのまま使えるから放置。
問題は、「エクセルとワードとPDF」ってところだな。
「いずれかを満たす」だから、「+」ボタンを「…」に変えてクリックってところまでは想像できる。
じゃあ、そこまでやってみるか。
①の2行が追加されたな。
この中を設定すれば良さそう。
一番上の「種類」が「書類」は②の「-」ボタンで削除しておこう。
まず、エクセルのファイルを検索する条件を考えようか。
エクセルのファイルは、拡張子がxlsかxlsxだから、これで引っ張ってこれたらいいんだけど…
次で行けるんじゃね?
- 以下の条件の「いずれかを満たす」
- 「名前」が「xls」で終わる
- 「名前」が「xlsx」で終わる
いいかんじ!
では、ワードは拡張子が「doc」か「docx」、PDFは拡張子が「pdf」で引っ張ってこよう。
(作業中…)
(作業中…)
できた!これでどうだ。
①でエクセルかワードかPDFのいずれかを満たすファイルを検索できている。
良さそうなので、②のボタンで保存しておこう。
素晴らしい!
問題ないね!
まとめ
ここまでで、スマートフォルダの基礎と、2つのサンプル問題を一緒に考えてきたが、これはスマートフォルダの初歩の初歩。
でも広い意味のプログラミングだと思うんだ。
このページではこれ以上スマートフォルダの説明はしないけど、ここまで覚えたことを基礎にするだけで色々できるのことが増えているので、ヒマなときにでも試してみてもらいたい。
以下のリンク先にスマートフォルダを使ったFinderのカスタマイズ記事があるから、興味がある人は読んでみてね!
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