外出先からリモートデスクトップ「RealVNC」
更新日:2021年04月17日
投稿日:2020年06月14日
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2019年7月に廃止された「どこでもMyMac」の代わりとなる、リモートデスクトップ機能のアプリ「RealVNC」を紹介します。
インストールから使い方まで、図を使ってわかりやすく説明します。
概要
どんなアプリか?
ざっくりいうと、あらかじめサーバ用アプリがインストールされた端末を、クライアント用アプリがインストールされた端末から、ネットワーク経由でGUI操作できるようにしたアプリです。
RealVNCの機能的な特徴は、LAN内だけでなく外出先からインターネット経由で、めんどうな設定なしで使えることです。
複雑なルータの設定をしたり、ルータの買い替えをする必要もありません。
よって、「どこでもMyMac」と同じような使い方ができます。
また、個人使用の範囲では無料で使えます。
ただし、ReanVNCのアカウントを作成する必要があります。
最近ユーザが増えているIPv4 over IPv6(transix、Ds-Lite)環境でも、面倒な設定なしで使用可能です。
回線速度が速いIPv4 over IPv6を使いたいけど、リモートアクセスができなくなるので踏み切れない人にとっての解決手段になります
どんな環境で使える?
マルチプラットフォームに対応していますので、例えば自宅のMacを外出先のiPad(iOS)から操作する、といったこともできます。
似たようなVNCなんとかっていうアプリとの違いは?
VNCという名前がついたアプリはたくさんありますが(TightVNC、TigerVNC、UltraVNCなど)、もともとはVNCというアプリだったのが派生したものです。
WikipediaにVNCとRealVNCの関係についての記載があるので、そのまま引用します。
VNCは1999年に開発されたソフトウェアだが、開発者が所属するAT&T ケンブリッジ研究所の閉鎖に伴いオリジナルのVNCは開発停止。 しかしその後この開発メンバーが新会社を立ち上げ新版を公開、これがRealVNCであり現状の正統なVNCである。
Virtual Network Computing - Wikipedia
手順
サーバ側Macの設定
ここでは、サーバ用のMacとしてmacOS 10.15 Catalinaが入ったものを使った例として説明します。
サーバ用アプリのインストール
全20Step
Step 1
Step 2
以下の図のようにページが開いたら、①の「Download VNC Server (バージョン番号)」をクリックしてインストールファイルをダウンロードします。
Step 3
インストールファイルのダウンロードが完了したら、ダブルクリックして開きます。
Step 4
インストールプログラムが起動したら、画面の表示に従って、基本的にはそのままでインストールを続けます。
Step 5
以下のように「インストールが完了しました。」と表示されたら、「閉じる」をクリックします。
Step 6
以下のように「”インストーラ.app”から”ダウンロード”フォルダ内のファイルにアクセスしようしています。」と表示されたら、「OK」をクリックします。
Step 7
以下のように「”VNC Server”のインストーラをゴミ箱に入れますか?」と表示されたら、どちらでもいいのですが、とりあえず「残す」をクリックします。
Step 8
インストーラ中やインストーラ完了後に、以下のように「”vncagent”は、アクセシビリティ機能を使用してこのコンピュータを制御することを求めています。」と表示されたら、「”システム環境設定”を開く」をクリックします。
Step 9
以下のように「システム環境設定」-「セキュリティとプライバシー」が表示されたら、①で左下のカギをクリックしてロックを解除して、②で「vncagent」にチェックを入れます。
チェックを入れたら、①を再びクリックしてカギをロックした状態に戻しておきます。
以上が済んだら、この「システム環境設定」の画面を閉じます。
Step 10
ここまでの手順を終えていると、以下のように「VNC Server」の画面が表示されているはずです。
①のメニューアイコンをクリックして、②の「Licensing…」を選びます。
Step 11
画面上に以下のような「VNC Server – Licensing」が表示されているはずなので、矢印の「Don’t have an account?」という文字をクリックして、アカウント作成の画面を表示します。
Step 12
以下のようにアカウント作成画面が表示されたら、①にメールアドレスを入れて、②のチェックを付けてから、③の「Next」をクリックします。
Step 13
以下のように新規アカウント作成画面が表示されたら、次のように入力します。
- ①メールアドレス:認証メールが届きます
- ②パスワード:自分で付けますが、忘れないように
- ③名前:適当でいいです
- ④ユーザー区分:「personal use」にチェックを付ける
- ⑤電話番号:適当でいいです
- ⑥国:「Japan」を選ぶ
- ⑦年齢確認:「I am over the age 16」にチェックを付ける
- ⑧規約:「I’ve read and accept the T&Cs」にチェックを付ける
最後に、⑨の「Sign up」をクリックします。
Step 14
以下のように認証メールが届いたら、「VERIFY EMAIL」をクリックします。
Step 15
以下のように「Email verified」が表示されたら、認証完了です。
矢印の「Got it」をクリックして閉じます。
Step 16
画面上に表示したままの「VNC Server – Licensing」のEmailとPasswordに、先ほど登録したものを入力して、「Sign in」をクリックします。
Step 17
以下のように「Choose subscription(プラン選択)」が表示されたら、①の「Home subscription (strictly non-commercial use only)」を選んでから、②の「Next」をクリックします。
Home subscription (strictly non-commercial use only)
= ホームサブスクリプション(完全に非商用利用のみ)
Step 18
以下のように「Specify VNC password」と表示されたら、このMacにアクセスするときのパスワードを設定します。
なお、セキュリティのために、RealVNCのアカウント作成時にもパスワードを設定したものとは、必ず別のものにしてください。
Step 19
以下のように「Apply changes」と表示されたら、①のコンピュータ名を必要に応じて変更してから、②の「Apply」をクリックします。
Step 20
以下のように「Complete operation」が表示されたら、ReanVNCサーバの設定完了です。
ここで設定したMacは、RealVNCクライアントからリモートデスクトップで操作可能です。
また、画面上に表示されているように、Macにスリープの設定がされている場合はリモートデスクトップが使えないので、スリープを解除してください。
「Done」をクリックして画面を閉じます。
クライアント側Macの設定
ここでは、クライアント用のMacとしてmacOS 10.15 Catalinaが入ったものを使った例として説明します。
クライアント用アプリのインストール
全12Step
Step 1
Step 2
以下のようにページが開いたら、「Download VNC Viewer」をクリックしてインストールファイルをダウンロードします。
Step 3
インストールファイルのダウンロードが完了したら、ダブルクリックして開きます。
Step 4
以下のようにフォルダが開いたら、「VNC Viewer」を「Application」フォルダにドラッグ・アンド・ドロップします。
Step 5
「Application」フォルダをダブルクリックして開いて、以下の図のようにフォルダの中を探して「VNC Viewer」が表示されていたら、インストール完了です。
最初の起動をするときだけ設定が必要ですが、それはこのあとの章で説明します。
クライアント側Macからサーバ側Macにアクセス
全5Step
Step 1
以下の図のようにFinderで「アプリケーション」フォルダを開いて、「VNC Viewer」をダブルクリックします。
Step 2
以下の図のように「”VNC Viewer”はインターネットからダウンロードされたアプリケーションです。開いてもよろしいですか?」と表示されたら、「開く」をクリックします。
Step 3
以下の図のように英語の長文が表示されたら規約確認の画面なので、①の「I have read and accept these terms and conditions.」にチェックを入れてから、②の「OK」をクリックします。
Step 4
最初の起動のときは以下のような画面が表示されるので、「GOT IT(了解)」をクリックします。
Step 5
以下のようにVNC Viewerが起動したら、右上の「Sign in…」をクリックします。
Step 6
以下のように「Sign in」の画面が表示されたら、①に先に登録したVNCのメールアドレスとパスワードを入れて、②の「Sign in」をクリックします。
Step 7
Sign inで入力したメールアドレスに、以下のような認証確認のメールが届きます。
届いたら、「CONTINUE SIGN IN」をクリックして、認証を許可するWEBページを開きます。
Step 8
以下のように認証を許可するWEBページが開いたら、「Authorize sign-in」をクリックします。
Step 9
認証を許可すると、以下のように認証完了の画面が表示されます。
表示されたら、このWEBページは閉じてください。
Step 10
サインインに成功すると、以下の画面のようにVNC Serverがインストールされて起動中でありアクセス可能なPC/Mac/その他端末の一覧が表示されます。
では、以下の画面の矢印で示した「MB15-8GB-mac…」というMacをダブルクリックしてアクセスしてみます。
Step 11
以下のようにアクセス認証の画面が表示されたら、このMacにアクセスするとき用に設定したパスワードを入力して、「OK」をクリックします。
Step 12
アクセス認証にパスすると、以下のようにリモートデスクトップが表示・操作できます。
細かい使い方は使っているうちにわかるので省略します。
なお、画面の上に以下のようなポップアップが表示されたら、キーボードで音楽の再生や一時停止をする「メディアキー」を操作する場合は、「Give access」をクリックして画面の表示にしたがって設定をします。
必要なければ「Don’t ask me again」をチェックしてから「Not now」をクリックします。
以下のようなエラーが出てアクセスできない場合は…
VNC Serverのオプションで、以下の部分にチェックが入っているかを確認してください。
Mac以外のクライアントからサーバ側Macにアクセス
以下のリンクをクリックして、開いたページから必要なクライアント用のアプリをダウンロードしてインストールします。
Download VNC Viewer for iOS by RealVNC®
RealVNC® Viewer for iOS is the most secure VNC Viewer to connect to all of your devices remotely. Do...
詳細な説明は省きますが、Windowsについては別記事で説明しています。
外出先からリモートデスクトップ「RealVNC」
Windows 10 Proには「リモートデスクトップ」という機能がありますが、Home版にはありません。同等の機能として「Google Chrome リモートデスクトップ」がありますが、その他の解決...
サーバ用アプリのアンインストール
サーバ用アプリをインストールしていれば、アンイストール専用アプリも一緒にインストールされていますので、これを使います。
全5Step
Step 1
Finderの「アプリケーション」のフォルダの中にある、「RealVNC」のフォルダを開きます。
Step 2
以下の図で表示されている「Uninstall VNC Server.app」がアンインストール用アプリなので、これをダブルクリックします。
Step 3
以下のように「Uninstall VNC Server」という確認のポップアップが表示されたら、「Yes」をクリックします。
Step 4
以下のように「Uninstall VNC Serverが変更を加えようとしています。」と表示されたら、Macログイン時のユーザ名とパスワードを入れて「OK」をクリックします。
Step 5
以下のように「Uninstall VNC Server Uninstall succeeded」と表示されたらアンインストール完了です。
「OK」をクリックして画面を閉じます。
サーバ用アプリのアンインストールの説明は、ここまでです。
コメント
初めまして、リモートディスクトップ機能が必要になり、訪れました。
手順通りにサーバー設定、クライアント設定を行った後、
クライアント側で接続を行ったのですが
画面が全て真っ黒(小さい四角いアイコンのような物が見える)で左右のスライドバーのみ操作できるのですが、その他の作業が何もできない状態です。解決可能でしょうか?よろしくお願い申し上げます。
環境は、サーバー側imac os 11.6 クライアント側mac book pro os11.6です。
画面が真っ黒〜を投稿しましたが、解決できました。
Serverの設定側に「セキュリティとプライバシー」の画面収録内のVNC agentにチェック
Viewerの設定側に「セキュリティとプライバシー」のアクセシビリティ内のVNC Viewerにチェックを入れる事で、解決できました。
お騒がせしました。
初めまして!
こちらの記事を参照に、外出先からリモートアクセスできるようになりそうです。
現状、家の中ではリモートアクセスすることができました。
しかし、毎度サーバー側で10秒以内に許可のボタンを押さないと繋がらい感じです。
これは、外出先だとサーバー側のパソコンを操作できないため、許可のボタンを押すことができず、つなげることができません、、
許可のボタンを押すことなく繋げるにはどうしたら良いのでしょうか?
何卒よろしくお願いいたします!
サーバー側オプション内に解除する項目がございました。
お騒がせいたしました。