「Carbon Copy Cloner」で内蔵ドライブのブート可能クローン(起動ディスク)を作る
更新日:2022年05月09日
投稿日:2020年11月29日
この記事は約9分で読めます。
2020年11月27日現在、「Carbon Copy Cloner」はmacOS 11.0 BigSur(Appleシリコン版)では、ブート可能ボリュームのクローンを作ることは出来ません。
対応次第、記事を更新します。
「Carbon Copy Cloner」で内蔵ドライブのブート可能クローンを作る場合の手順を図解で説明します。
ブートドライブの3種類のコピー方式
「Carbon Copy Cloner(以下、CCCと略します)」でブートドライブのコピーを作る場合は、次の3種類の方式が選べます。
②と③がイメージファイルになります。
- ①ディスクそのまま
- ②スパース・バンドル形式
- ③スパース・イメージ形式
①は、コピー元そのままの状態がコピー先のドライブにも作られるので、当然Macの起動ドライブにも使えますし、一部分だけの更新も可能です。
②と③はMacの起動ドライブとしては使えません。
このページでは、①のディスクそのままコピーする手順を説明します。
初回のクローンの手順
コピー先のドライブの消去
①
Finderで「アプリケーション」-「ユーティリティ」のフォルダ内にある、「ディスクユーティリティ」を起動します。
②
「ディスクユーティリティ」が起動したら、以下の図で表示している画面の左上のアイコンをクリックして、①「サイドバーを表示」と②「すべてのデバイスを表示」の両方を選択した状態にします。
③
Macにコピー先のドライブ(外付けHDD/SSDなど)を接続します。
今回の説明はシンプルでわかりやすくするために、コピー先はすべてのデータを消去します。
よって、すべてデータが消えても構わない、コピー元のブートドライブよりも大きい容量のドライブを用意して下さい。
一方、パーティションを分けたり、APFSボリューム追加でやるやり方もありますので、分かる人はそちらのやり方でやっても構いません。
④
ディスクユーティリティで、①コピー先のドライブを選択して、②「消去」ボタンをクリックします。
⑤
以下のように消去の画面が表示されたら、次の①から③まで順番に操作します。
この中で特に重要なのは【方式:「GUIDパーティションマップ」】で、これになっていないとMacの起動ドライブとしては使えません。
- ①各種設定
- 名前:適当な名前を付けます
- フォーマット:「Mac OS拡張(ジャーナリング)」
- 方式:「GUIDパーティションマップ」
- ②「消去」をクリック
ちなみに、【フォーマット「Mac OS拡張(ジャーナリング)」】を設定していますが、コピー元が【APFS】の場合は自動的に変換されます。
【APFS】は、macOS 10.13 High Sierra以降の内蔵ドライブの標準形式です。
⑥
以下のように消去の実行中の画面が表示されたら、完了まで数十秒待ちます。
⑦
以下のように完了画面が表示されたら、「完了」をクリックします。
⑧
「ディスクユーティリティ」の左上の赤いボタンをクリックして閉じます。
【コピー先のドライブの消去】の説明は、ここまでです。
続けて【クローン作成の手順】に進んで下さい。
クローン作成の手順
①
MacのFinderで、「アプリケーション」フォルダの中にある「Carbon Copy Cloner」をダブルクリックして起動します。
②
「CCC」が起動したら、以下のように「ソース」と表示された部分の中の「クリックしてソースを選択…」のそばのアイコンをクリックします。
③
以下のようにボリュームを選ぶ画面が表示されるので、Mac内蔵の起動ボリュームを選択します。
たいていは、「Macintosh HD」の人が多いと思いますが、以下の画面では「Macintosh SSD」を選んでいます。
④
「ソース(コピー元)」が選択できたら、同じように「コピー先」と表示された部分の中の「クリックしてコピー先を選択…」のそばのアイコンをクリックします。
⑤
ここまで設定できたら、次の①〜③のようになっているかを確認します。
- ①「ソース」:コピー元の起動ボリュームになっているか?
- ②「コピー先」:コピー先のボリュームになっているか?
- ③「SafetyNet 切」:コピー先はすべて消去するので「切」でOK
確認できたら、④で「クローン」をクリックします。
⑥
以下のように「macOSの起動可能なコピーが必要な場合、コピー先を変更する必要があります」と表示されたら、矢印が指し示してる「CCCが”(コピー先ボリューム)”を消去することを許可…」をクリックします。
⑦
ここまでの操作で、クローンが開始されていると思いますが、開始されていなければもう一度「クローン」のボタンをクリックします。
⑧
クローン実行中は、以下のように画面で進捗状況が表示されます。
完了するまで別の作業を行っても大丈夫ですが、動画編集など重い作業は行わないほうが良いです。
⑨
クローンが完了したら、左下の赤いボタンをクリックして閉じます。
場合によっては以下のように、英語でヘルプ画面が表示される場合があります。
以下は一例ですが、【macOS 11.0 Big Surでは「システム環境設定」-「起動ディスク」に表示されない】、ということが書いてあります。
確かに、今回クローンしたボリュームが表示されていません。
⑩
念の為に、クローンしたボリュームから起動できるかを確認してみましょう。
ちなみに、外付けHDD/SSDをUSBハブ経由では起動できない確率が高いので、USBケーブルでMac本体に直結してください。
Macの電源を入れてすぐに、キーボードでoptionキーを押し続けると、起動ボリュームを選択できます。
以下のようにクローン先のボリュームが表示できたので、選んで起動してみます。
⑪
起動する途中で以下のように【お使いのMacはCCCのコピー先ボリュームから起動されました。】と表示されたら、「いいえ」をクリックします。
【初回のクローン作成の手順】の説明は、ここまでです。
2回目以降のクローン作成の手順
①
既に「CCC」でクローンを作成済みの外部ドライブ(外付けHDD/SSDなど)をMacに接続します。
②
MacのFinderで、「アプリケーション」フォルダの中にある「Carbon Copy Cloner」をダブルクリックして起動します。
③
ここまで設定できたら、次の①〜③のようになっているかを確認します。
- ①「ソース」:コピー元の起動ボリュームになっているか?
- ②「コピー先」:コピー先のボリュームになっているか?
- ③「SafetyNet 切」:コピー先はすべて消去するので「切」でOK
確認できたら、④で「クローン」をクリックします。
④
コピー元にないデータは、コピー先から削除されるので、以下の警告画面が表示されます。
表示されたら、「今すぐ実行」をクリックします。
⑤
クローン実行中は、以下のように画面で進捗状況が表示されます。
完了するまで別の作業を行っても大丈夫ですが、動画編集など重い作業は行わないほうが良いです。
⑥
クローンが完了したら、左下の赤いボタンをクリックして閉じます。
⑦
エラーが出ていなければ大丈夫とは思いますが、時々は初回のときと同じように、ブートできるかどうかを確認しておくと安心です。
【2回目以降のクローン作成の手順】の説明は、ここまでです。
コメント