かつてMacでは「どこでもMyMac」という機能があり、外出先から自宅や事務所のMacにアクセスしてリモート操作ができました。
ところが、2019年6月末に廃止となり、その乗り換え先を探している人もいると思います。
そこで、「どこでもMyMac」の代替サービスとして、Googleの「Chromeリモートデスクトップ」の使い方を紹介します。
Chromeリモートデスクトップのメリット・デメリット
メリット
- 無料
- ホスト側になれるのは、Windows/Mac/Linux/Chromebook
- ホスト側にホスト用アプリをインストールする必要はあるが、Chromeを起動しておく必要はない
- ゲスト側になれるのは、Windows/Mac/Linux/Chromebook/iOS/Android
- ルーターの設定は基本的に必要なし
- ゲスト側がWindows/Mac/Linux/Chromebookの場合は、アプリのインストールは不要で、ブラウザもGoogle ChromeでなくてもOK(Googleアカウントでログインは必要)
デメリット
- ホスト側にはGoogle Chromeのインストールとホスト用アプリのインストールが必要
- よくわからない会社よりは良いが、Googleにどこまで情報が抜かれているかという問題はある
Google・Apple・Microsoftは、今までの行動から信用している(個人的意見)
ホスト側Macの設定
Step1. ホスト用Macの事前準備
あらかじめ、以下の3つを満たしていることを確認してください。
- インターネットにつながっていること
- Google Chromeがインストールされていること
- Googleのアカウントでログインされていること
Step2. ホスト用アプリをインストール
▶ ホスト用アプリをダウンロードしたのと同じ、以下の「Chromeリモートデスクトップ」の公式サイトを開きます。
▶ サイトが開いたら一番下までスクロールして、「リモートアクセスの設定」の部分を探し、以下の画面の矢印が指している「オンにする」のボタンをクリックします。
「リモートアクセスの設定」の部分を探し、以下の画面の矢印が指しているダウンロードのアイコンをクリックします。
▶ 以下の画面のようにdmgファイルの保存のダイアログボックスが表示されたら、①適当な保存場所(「ダウンロード」フォルダなど)を指定して、②「保存」のボタンをクリックします。
▶ dmgファイルがダウンロードできたら、ダブルクリックします。
▶ dmgファイルがマウントされて以下の画面が表示されたら、表示されたpkgファイルをダブルクリックします。
▶ 以下の画面のようにインストール開始の確認画面が表示されたら、「続ける」ボタンをクリックします。
▶ 以下の画面では「標準インストール」を続けるか、「インストール先を変更」や「カスタマイズ」をするかが選べますが、そのまま「インストール」ボタンをクリックします。
▶ 以下の画面のように「インストーラが新しいソフトウェアをインストールしようしていています」と表示されたら、ユーザー名とパスワードを入れて、「ソフトウェアをインストール」のボタンをクリックします。
▶ 以下の画面のように「インストールが完了しました。」が表示したら、インストール完了です。「閉じる」のボタンをクリックして画面を閉じます。
▶ 以下の画面のように「インストーラをゴミ箱に入れますか?」と出たら、どちらのボタンをクリックします。
続いて「Step3. ホスト側の設定」を行います。
Step3. ホスト側の設定
▶ ホスト用アプリをダウンロードしたのと同じ、以下の「Chromeリモートデスクトップ」の公式サイトを開きます。
▶ サイトが開いたら一番下までスクロールして、「リモートアクセスの設定」の部分を探し、以下の画面の矢印が指している「オンにする」のボタンをクリックします。
▶ 以下の画面のように「名前の選択」が表示されたら、①適当な名前を入れて、②「次へ」ボタンをクリックします。
①の名前の部分は以下の画面のように「MB12.local」といった「~.local」となっていると思いますが、「~.local」は削除したほうがわかりやすいと思います、
以下は入力の一例です。
▶ 以下の画面のように「PINの設定」が表示されたら、PINの設定をしますが、PINとは数字のみのパスワードです。
6文字以上のPIN(パスワード)を適当に決めたら、①と②に同じものを入力します。
③の「使用統計情報とクラッシュレポート」はチェックを付けても付けなくてもどちらでもいいです。
以上の設定をしたら、④の「起動」のボタンをクリックします。
▶ 以下の画面のように「Chromeリモートデスクトップが変更を求めています。」と表示されたら、ユーザー名とパスワードを入れて、「OK」のボタンをクリックします。
▶ 以下の画面のように「Chromeリモートデスクトップに権限を付与する」と表示されたら、「[アクセシビリティ]設定を開く」のボタンをクリックします。
▶ 以下の画面のように「システム環境設定」の中の「セキュリティとプライバー」で「アクセシビリティ」が選択されたら状態で表示されたら、左下の「変更するにはカギをクリックします。」のカギ型のアイコンをクリックします。
▶ 以下の画面のように「システム環境設定が”セキュリティとプライバシー”環境設定のロックを解除しようとしています。」と表示されたら、ユーザー名とパスワードを入れて、「ロックを解除」のボタンをクリックします。
▶ 以下の画面のように画面ロックが解除されたら、「ChromeRemoteDesktopHost.app」にチェックを入れます。
▶ 「プライバシー」でチェックを入れると、次の画面が前面に表示されるので、されたら「次へ」のボタンをクリックします。
▶ 以下の画面のように「設定が完了しました。」と表示されたら、「OK」のボタンをクリックして閉じます。
▶ 以下の画面のように「セキュリティとプライバシー」に戻って、ロック解除したときのクリックしたカギ型のアイコンをクリックしてロックを掛けます。
ロックを掛けたら、この画面を閉じます。
▶ これまで何度か開いた、以下の「Chromeリモートデスクトップ」の公式サイトを開きます。
▶ サイトが開いたら一番下までスクロールして、「このデバイス」の部分を探し、以下の画面の矢印が指しているように「オンライン」になっているかどうかを確認します。
なっていたら、ホスト側の設定はOKです。
次からは、いよいよ実際にゲスト端末(他の端末)から接続してみます。
ゲスト端末からの接続と使い方
Windows/Mac/Linux/Chromebook
ゲスト側の端末には、特別なアプリのインストールは不要です。
必要なのは、Google Chromeを含めたWEBブラウザでGoogleアカウントでログインするだけです。
▶ 以下の「Chromeリモートデスクトップ」の公式サイトを開きます。
▶ サイトが開いたら、接続したい端末をクリックします。
「オンライン」と書かれた端末しか接続できません。
▶ 以下の画面のように「PINを入力」と表示されたら、①「ホスト側の設定」で設定したPINを入力して、②右矢印のアイコンをクリックして接続します。
▶ 接続できたら、以下のように画面が表示されます。
①「共有を停止」のボタンをクリックすると、接続が解除されます。このボタンはドラッグして移動することができます。
②画面の右の「<」のアイコンをクリックすると、オプションなどが表示されます。実際にクリックしてみましょう。
▶ 表示される各項目についての説明です。
No | 項目 | 説明 |
1 | 切断 | アクセスが切断されます。 |
2 | 全画面表示 | 全画面表示になります。 |
3 | ウィンドウに合わせる |
|
4 | ウィンドウに合わせてサイズ変更 | ホスト側のウィンドウサイズに合わせて…
|
5 | スムーススケーリング |
|
3「ウィンドウに合わせる」と4「ウィンドウに合わせてサイズ変更」のあたりが、モヤッとしてよくわからないなぁ?
ポイントは、4「ウィンドウに合わせてサイズ変更」がオンの場合は、ホスト側の解像度が変わる、ってところ。
だから、ホスト側の解像度が勝手に変わったら困る場合は、ここはオフにすること!
ここまでは理解した!
次に、3「ウィンドウに合わせる」がオンの場合は、画面全体が表示されるように縮小されて表示される。
基本的にここはオンで使えばいいけど、「文字が小さすぎて見えない!」というときは、オフにする。
ただしそのときは、画面の一部しか表示されないから、画面内を移動するときはスクロールする必要がある。
なんとなくわかったけど、おすすめの設定は?
おすすめは次の通り。
- 以下①:3「ウィンドウに合わせる」オン、4「ウィンドウに合わせてサイズ変更」オフ
文字が小さすぎて見づらいときは。
- 以下②:3「ウィンドウに合わせる」オフ、4「ウィンドウに合わせてサイズ変更」オフ
No | 項目 | 説明 |
1 | 開始 | ホスト側・ゲスト側と双方でクリップボードが共有される |
No | 項目 | 説明 |
1 | Ctrl+Alt+Delキーを押す | Windows用 |
2 | Print Screenキーを押す | Windows用 |
3 | キーマッピングを設定 | |
4 | 左Shiftキーを長押ししてオプションにアクセル |
No | 項目 | 説明 |
1 | すべてのディスプレイを表示 | マルチディスプレイのときの表示画面を選択 |
No | 項目 | 説明 |
1 | ファイルをアップロード | ホスト側◁ゲスト側、のファイル転送 |
2 | ファイルをダウンロード | ホスト側▷ゲスト側、のファイル転送 |
iOS(iPhone/iPad)
以下からアプリをインストールして使います。
Android
以下からアプリをインストールして使います。
ホスト用アプリのアンインストール方法
ホスト用アプリをインストールしたときに、アンインストール用プログラムもインストールされているので、それを実行します。
以下、その手順です。
▶ Finderの「Chrome Remote Desktop Host Uninstaller.app」をダブルクリックします。
▶ 以下の画面のようにアンインストールの実行確認のダイアログボックスが出たら、「Uninstall」のボタンをクリックします。
▶ 以下の画面のように確認のダイアログボックスが表示されたら、ユーザー名とパスワードを入れて、「OK」ボタンをクリックします。
まとめ
リモート操作アプリは有料・無料と他にもありますが、「Chromeリモートデスクトップ」が殆どの場合でベストな選択になるのではないでしょうか。
導入しやすさ・使いやすさ・マルチプラットフォーム対応・無料と、文句のつけようが有りません。
コメント
OSが古く10.9の為、インストールのところまでは行くのですが、エラーとなりインストールができません。
会社用のリモートに設定しようと思ったのですが、この状況の場合は諦めるしかないのでしょうか?
ちなみにですが、アップデートをしても10.9が最新でこれ以上OSもアップデートされないんです。
Koichiさん、コメントありがとうございます。
10.9ということは、Mavericksですね。
今日の夜に家に帰って確認して、結果を報告します。
ちなみに、10.9のMacで使っているGoogle Chromeのバージョンがわかったら教えて下さい。
家に帰って、10.9 MavericksでChromeリモートデスクトップが使えるかを確認しました。
その結果、インストーラの最後でエラーが出るので、Koichiさんと同じ状況です。
ちなみに、macOSとGoogle Chromeは次の環境です。
Google Chromeのバージョンを上げてみようとしましたが、ダウンロード時に「OS X 10.6-10.10のサポートは終了しました。」と警告が表示され、アップデートも出来ませんでした。
以上です。